日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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安倍晋三の中国孤立化連合は是か非か

オーストラリアの新聞が安倍官房長官について書いています。

執筆者のデボラ キャメロンという人は安倍さんがよほど気に入らないらしく、随所に皮肉をちりばめています。
※〔〕で囲ったところは訳者(私)の注釈です。
 


 日本の次期首相にとっては国民としての誇りが鍵

東京の政治評論家によれば、右翼ナショナリストが日本の次期首相になることが確実だ。彼は強烈な愛国心をもってキャシー フリーマンが直面する葛藤のことを考える。
生まれながらの統治者、政界のサラブレッドである安倍晋三は、フリーマンがオリンピックでの勝利の後オーストラリアとアボリジニの両方の旗を持ってトラックを一周したことが「すべてのオーストラリア人の注意を引いた」ことについて考えたという。

「ナショナリズムはさまざまに翻訳されるが、あえてそれを民族主義と訳せば、キャシー フリーマンは二つの旗を持って走ることで、自分の中のナショナリズムの精神を固めようとしたのだと思う。」と安倍さん(ahbay〔アーベイ〕と発音する。)は今月発売された新しい著書「美しい国へ」で書いた。
〔ahbayと発音すると注釈が入っているのは、男子の名エイブラハムの愛称のAbe(エイブ)と混同されるのを避けるためでしょう。〕

安倍さんの事務所によれば、オーストラリア外相アレクサンダー ダウナーは火曜日に安倍さんと会う。

ダウナー外相はこの次期首相の政治姿勢を見極め、ハワード政権の重要課題である日豪自由貿易協定への支持を打診する最初の人になる。

安倍さんの心の中には、彼の国の歴史的敵対者である中国への対抗軸として、オーストラリア、アメリカ、インド、日本からなる戦略的な「民主主義国連合」という彼独自の考え方がある。

自民党の派閥の領袖と、見たところすべての政治評論家によれば、安倍さん(51歳)が9月の党大会で、世界第二の経済大国にしてオーストラリアの最大貿易相手国のリーダーになる。

このポリティカルコレクトネスに席巻された世界において、安倍さんはそれをほとんど気に留めていないように見える。添谷芳秀慶応大学政治学教授によれば、日本の戦争に対する彼の見方は、日本は間違っていなかったというものだ。

安倍さんは、先の戦争は、対米戦争でさえも、間違っていなかったと考えていると添谷教授は言う。

「そして、彼の東京戦犯裁判(連合国が開いた日本の戦犯を訴追した法廷)に対する考え方は、政治目的のためにはっきりと明言はしないものの、よく知られています。」

「このような態度は、実は、日本の成功が大きく依存している戦後国際体制の基盤中の基盤であるサンフランシスコ講和条約を否定するものです。彼の歴史観には、少なくとも理論上は、アメリカと国際社会をほとんど丸ごと敵に回す要素があります。」

今政府主席スポークスマンである安倍さんは東京大使館の記録によればオーストラリアを公式訪問したことはないが、中国を孤立させることにつながる世界的連合を心に描いている。

「安倍さんは民主主義国のネットワークを形成することを呼びかけています。」と染谷博士は言う。「標的は明らかに中国です。彼はその側面をはっきりとはいいませんが。」

(後略)


あちらの新聞にありがちなことで、客観報道を装って自分の感情を押し付ける、日本の学者の口を借りて自分の意見を言う。どうせならオピニオンのページに掲載すればいいと思うんですが。

キャメロンさんは安倍さんの唱える「民主主義連合」が気に食わないらしいです。
安倍さんは日本の宿敵である中国を孤立させるための国際包囲網を作りたいようだが、中国は日本の敵ではあってもオーストラリアの敵ではないのだから、そんなものにオーストラリアを巻き込まないでくれと言いたいようです。
東京裁判を否定することで国際社会を敵に回して孤立しているのはあんたの方だろうと暗に匂わせています。

しかし、中国を孤立させることは本当に日本だけの、または安倍さんだけの勝手な願望なんでしょうか。

違います。
中国は今でも「少なくとも理論上は」孤立しているし、現実にもそうなるように国際社会は努めるべきです。

今、オーストラリアを含む欧米諸国は、ミャンマーに対して、アウンサンスーチーを始めとする政治犯を釈放し、選挙で示された民意を尊重するようにと圧力をかけています。
軍事政権がそれを履行する意志がないとみるや、厳格な経済制裁を課し、政治的にも孤立化を図っています。そして、アセアン諸国を、村八分の仕方に身が入っていないと責めたてています。

ミャンマーと中国のどこが違うんでしょうか。  
ほとんどどこ違いません。
どちらも同じような独裁国であり、人権弾圧国です。

異なるところといえば、ミャンマーが取るに足らない小国であるのに対し、中国のほうは人口13億を擁する大国であり、巨大な市場と豊富で低廉な労働力を利用した生産基地としての魅力が無視できないというところでしょう。

13億人の巨大市場に目がくらんだ欲の皮の突っ張った政治家はどこにでもいますが、中でもみっともないのはフランスのシラクと前ドイツ首相のシュレーダーあたりでしょうか。イギリスのブレアも同類です。
彼らはミャンマーを非難した舌の根も乾かないうちに中国へ飛んで、もみ手をしながら飛行機や地下鉄や新幹線などを売り込みます。
この間は武器まで売ろうとして日米の猛反対にあいました。


ブッシュは北朝鮮やミャンマーを暴虐専制政治の前哨基地と断じましたが、なぜ前哨基地なんでしょうか。
これには言外の意味があるんです。すなわち、

中国は暴虐専制政治の大本営 だということです。

キャメロンさんも日本の人畜無害な「右翼政治家」を目の敵にして、膨張主義的な独裁政権に肩入れしていたんでは、二重基準を操る偽善者のそしりを免れませんね。

日本の首相が東京裁判をどう評価しようと日本が今後軍国主義の道を歩む可能性はゼロです。
記者はこの後で「従軍慰安婦」についても触れていますが、それが事実であろうがなかろうが、日本の政治家がそれを否定しようがすまいが、それは今現実に起こっている事態ではなく、今の体制が続く限り今後も起こる可能性はありません。

対して、中国政府は今現実に苛酷な人権弾圧により何億もの人を苦しめているのです。
日本や台湾に数百数千の核弾頭ミサイルを向けて脅しをかけているのです。
台湾への武力侵攻の際にアメリカが介入すれば、ロスアンゼルスを核攻撃すると現役軍人がほのめかしたこともあります。何の譴責も処分もされなかったところを見ると、それが政権中枢の意思なんでしょう。

オーストラリアも無縁ではいられないんですがね。



※ 安倍さんの民主主義国連合構想ですが、これで思い出しました。
田中宇というのは陰謀論大好きのちょっと胡散臭い人ですが。

田中宇の国際ニュース解説

トーマス・ドネリーが「アメリカ、イギリス、日本、インドという世界の4大国で新たな同盟を組み、中国の台頭を抑制し、中東のテロや核拡散を防止し、世界に民主主義を拡大し、それらを実現する際には軍事力を使って良いという4つの方針を共有すべきだ」とする「4大国同盟」と題する論文を発表した。




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