日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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「対中援助は施しではない」

前々回の「日本は見込み違いをした」で援助の話が出たので、今回はそこのところを詳しく見ていきましょう。

日本の対中援助がどのような性格のものかを確認するために、駐中国日本大使館のウェブページにあった文章から引用します。
(これは以前にコピペしておいたもので、今はリンク切れになっています。)


3.今年度の中国に対する円借款は約149億人民元に相当し、99年の中国中央政府の基本建設支出1486億元からみれば、その約1割に相当する額です。
円借款は中国の持続可能な経済発展を支えるために必要不可欠な大規模インフラ整備や総合的な環境対策等に対して低利かつ長期安定的な資金を供給するもので、その条件も通常の民間融資と比べて極めて中国にとって有利です。
まず、金利については、円借款はプロジェクトの性質に応じ年利率0.75-2.2%(99年度円借款)と民間融資に比べて極めて低利であり、中国の中長期貸出法定金利は現在6.2%であることと比べてみれば、その優遇性は明らかです。現在中国政府が力を入れている環境保護面で特に意義あるプロジェクトについては年利率0.75%と実際には無利子に近い条件で供与されます。
また、返済期間についても、円借款は30年返済と極めて長期です。長期返済の有利性については、単に1回の返済で返す額が少なくて済むというだけはなく、返済すべき金額も実質的に減少します。このことは例えば、現在の100元が30年後にどれくらいの価値になっているのかを考えれば分かります。30年間に進行するインフレを考えれば現在の100元は30年後には何分の1、何十分の1の価値しかなくなっています。現在100元借りても返済は30年後でよいのであれば、借り手には極めて有利になります。実際、民間銀行で30年の長期にわたる融資はまず存在しません。さらに、円借款は借りてから10年間は利息がかからない据置期間が設定されています。
また、円借款を借りると必要以上に高い日本の産品を買わされるという批判がありますが、プロジェクト実施の際の物資の調達については、調達先を限定せず一般競争入札で世界中の企業から一番有利な条件を出した企業のものを買う方式が大部分であり、この批判は当たりません。この点が自国の産品購入を調達条件にしている他の国の借款供与と異なる大きな特色です。一般競争入札の結果、最近の中国の円借款調達では日本企業のシェアは3割以下であり、その他先進国が約2割であり、その他企業が約5割でこのほとんどが中国企業です。 

4.このように、円借款は民間融資に比べて極めて譲許性が高い大量かつ安定的な資金を提供する経済援助の重要な一部分です。
このような資金の譲許性の高さは日本国政府の負担に成り立つもので、実際円借款の金額の半分以上は結果的に日本政府が中国政府に贈与する形になります。この贈与部分は日本国民の税金を原資とする財政資金でまかなわれています。援助の譲許性を示す指標として経済協力開発機構開発援助委員会(DAC)の計算方法でのグラント・エレメントがあり、この指標では民間融資ならば0%、贈与ならば100%となりますが、現在、円借款のグラント・エレメントは70%であり、借款といえども事実上その大半が贈与です。



それでは今年3月27日の人民日報の掲示板「強国論壇」に掲載された文章の冒頭部分を引用します。

これは「網易」から転載されたもので、その体裁から見ても筆者はただの個人ではないと思われます。


チャイナデイリー〔中国政府系英字紙〕ウェブサイトによれば、日本の内閣官房長官安倍晋三は今日、日本は今財政年度の対中国援助借款の決定を延期することを確認した。

日本の小泉純一郎首相が靖国神社参拝を続けたため、日本と中国の関係は氷点まで下がった。このほか、両国関係はは東海〔東シナ海〕の境界画定紛争によっていっそう悪くなった。

日本の共同通信社の今日の報道によると、日本の外務省は今日午前開かれた自民党外交部門会義で、2005財政年度の対中借款を暫時凍結すると明確に示した。東京発ロイターによれば、日本内閣官房長官安倍晋三はすでにこれを確認した。

日本は2004年財政年度に中国に860億円(7,35ドル)の借款を提供した。

日本は以前から北京オリンピックの2008年に中国向けの低利援助借款を停止すると表明している。また中国政府は日本の援助から“卒業”すべきだとも表明している。

秦剛外交部スポークスマンはこれに対して次のように述べた: ここ数年、日本の対中円借款は中国の経済と社会の発展に一定の建設的作用を及ぼしたが、同時に日本にも利点と利益をもたらしたことを指摘しなければならない。これは互利互恵であって一方がもう一方になす施しではない。中日双方が達成した共通認識によって対中円借款を円満に終了することが双方の利益に合致し、日本政府による一方的な決定は中日関係改善のための利益にならない。中国側のこの問題についての立場に変化はなく、双方による平等な協議の原則に基づいてこの問題を適切に解決しなければならない。

秦剛は言った。目下中日関係は複雑な局面が現出し、重大な困難に直面している。中国側は多くの重要な主張を提出し、積極的な一歩を踏み出している。日本側が中日関係の改善と発展に中国とともに努力することを望む。両国間の不一致は交流と協議を通じて適切に解決されなければならない。


最初に見たように、日本の対中円借款はきわめて贈与性が強い、つまり施しに近いものですから、受けて側がいつまでもそれを欲するであろうことは当然予想されます。ですから、援助国側が打ち切ろうとすれば、一方的にならざるを得ません。

対中援助が双方の利益になると言いますが、それなら日本側もいつまでも続けようとするはずです。日本がそれを打ち切ろうとし、中国側が不満を述べるという状況自体がこの借款の持つ性格をよく表しています。

このように、秦剛スポークスマンの言動は矛盾に満ちたものです。日本の利益になると言いながら援助を受け取ろうとする、やめるのはこちらが承諾してからだというのはどんなものでしょうかね。


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テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2006/10/30(月) 08:21:30|
  2. 中国
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

はじめまして。
今日、はじめて読みましたが、とても参考に
になる。過去ログをあさりつつ、お気に入りにいれました。これからも楽しみにします。

  1. 2006/10/31(火) 00:17:11 |
  2. URL |
  3. kimi #nyoBptME
  4. [ 編集]

まだ最近のしか読んでないですが。。。
悲しくなるほど日本て自虐的ですね。

まぁ、私自身も「言い訳するな」とか「人の
せいにするまえに自分自身を反省しろ」
なんて教育だったから(それ自体は悪いと
思ってないけどね)言い訳というか、自分の
行いを正当化するのに躊躇してしまう。
完璧な人間なんかいないから、それは人
のせいなのか?と言われたら、いえ、私も
言葉が足りなかったです。なんて言う。

中華主義の人達と短期戦では負けですね。
だって、あっちの人達は事実がどうこうで
なく、ウソついても勝ちにいくわけだし。
長期戦だと、ウソはばれる、と信じたい。
異民族同士だと信頼は簡単に生まれない。
から、、日本人の世界における評価は貧しい
い時代からの財産ですね。
それから発言する事は大事だなって思います。今からでも英語を勉強しようかって思い
ました。
  1. 2006/10/31(火) 00:42:10 |
  2. URL |
  3. kimi #nyoBptME
  4. [ 編集]

ご愛読ありがとうございます

なにしろ、孔子先生が「大義」のためならうそをつくのもよしと言っていますからね。その大儀たるやどこまでも彼らの主観ですから、何をかいわんやですね。
  1. 2006/10/31(火) 23:59:51 |
  2. URL |
  3. にっぴょ #-
  4. [ 編集]

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