日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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中国と日本・変化したのは‥

少し古いですが、9月28日のインターネット版人民日報(解放日報からの転載)です。


安倍新政権 時勢をよく見て判断するのが賢明だ

まだ自民党を率いて来年の参院選を乗り切らなければならないとは言うものの、日本政界の“安倍時代”はすでに幕が開いたのは間違いない。しかし、舞台に上った新首相はスポットライトを浴びるだけでなく、影の部分で面倒なことに直面しなければならない。

たとえば、安倍新政権についていえば、最も切迫した外交難題は、日本がアジア外交を改善すること、とりわけ日中関係を修復することだ。日中関係修復の指標になるのは、両国が首脳会談を再開できるかどうかだ。首脳会談の障害がどこにあるかは日本側がよくわかっているはずだ。

今までの安倍のアジア外交に対する姿勢には、ぼろが出ないように取り繕おうとしても取り繕えない両面性があることがわかる。一方ではこのタカ派人物は積極的な態度をとる。たとえば、彼は中国韓国等の近隣諸国との関係を強化しなければならない、中韓両国との首脳会談再開のために努力すると述べたことがある。しかしもう一方では、前任の小泉純一郎のように、公然と靖国神社を参拝し続けるのではないものの、参拝問題についてあいまいな態度をとり、参拝するのかしないのかはっきりさせるのを避けてきた。彼はまた、日中関係は政経分離すべきだとも言っているが、言外の意味があるようだ。

首相の参拝問題は日本政府の歴史観を反映する。このような重大事に“あいまい戦術”をとっていたのでは、両国関係における政治的障害を取り除き、問題を適切に解決することができないのは当然だ。

実際は、今の国内外の雰囲気は安倍首相が賢明な決断を下すのに有利だ。たとえば、日本の民意の参拝に反対する声は絶えることがない。安倍首相当選後の日本全国緊急電話調査では、51.3%の人が安倍は靖国神社に参拝“すべきではない”と考えており、半数を超えた。そして参拝“すべき”だと答えたのはわずか33%だ。

注目に値するのは、故昭和天皇裕仁が第二次大戦A級戦犯靖国神社合祀に強い不満を表し、ゆえに1978年以後参拝をやめたという“富田メモ”がメディアにとりげられた後、日本国民で首相の参拝を支持する人が激減した。たとえば、日本のマスコミが転向し始めた。日本≪新聞協会報≫がひとつの調査を発表した。今回の自民党総裁選で安倍の二人のライバル、麻生太郎と谷垣禎一はそれぞれ解決策を提示した。

そのほか、安倍が自民党総裁に当選して、首相を引き継ぐ際、中韓等の隣国は関係改善の要望を次々と表明した。日本側が誠意を持って応じるならば、首脳の往来はそれほど難しいことではない。

それに、参拝問題はすでにいわゆる“中韓だけがこだわっている問題”ではない。それはますます国際社会の関心を集めている。さきごろ、アメリカ下院国際関係委員会委員長のヘンリー・ハイドは小泉首相がアメリカに来て議会で演説することを拒否することを要求する書簡を出した。最近、≪ニューヨーク・タイムズ≫インターネット版は「安倍晋三のアジア再挑戦」と題する記事を掲載し、次のように書いた。安倍が成功を収めたいのなら、過去の失敗した政策と決別しなければならない。起点は中国との関係を修復すること、まず小泉の挑発的な行動-戦犯の位牌のある靖国神社を参拝する―を継承しないことを宣言しなければならない。

ファイナンシャル・タイムズの記事は安倍をニクソンになぞらえた。中国に対して卑屈な態度をとりそうにないので、アメリカのニクソン前大統領のような有利な点がある。どんな右翼人士でも保守的でないと非難できない安倍首相が、大局を重んじ、政治的智恵と勇気を発揮して参拝問題において明確な決断をし、小泉の任期中に頓挫した中日首脳会談を再開できるか、注目して待とう。


この記事は安倍さんが靖国神社に参拝しないと宣言するのが日中首脳会談、ひいては関係改善の絶対条件だとして彼に決断を促していますが、結局方針を変えたのは胡錦濤のほうでした。

この間の事情を10月14日の人民日報(「中国社会科学院報」からの転載)が説明しています。


安倍の訪華には積極的な意義がある
(前略)
自民党総裁選期間中、彼〔安倍〕は靖国神社を参拝したかしていないか、今後参拝するかしないかを明らかにしないと何度も表明した。総裁に就任してからすぐに、1995年の村山富市首相の植民地統治と侵略に対して謝罪した談話と、河野官房長官の“従軍慰安婦”問題を謝罪し反省した談話を継承すると表明し、東京裁判、A級戦犯等の問題への姿勢も進歩があり、対中関係で未来の両国関係を開くと表明した。この変化は中国側が呼応措置をとることを可能にした。

中国側の呼応措置は、安倍首相は「靖国神社を参拝したかしていないか、今後参拝するかしないかを明らかにしない」が、中国側が首相が靖国神社を参拝しないと判断できる状況が整いさえすれば、安倍の訪中に同意し、首脳会談を実現させる。中国側が宣言した内容は:「中日双方は、両国関係の政治的障害を克服し、両国の友好協力関係の健康的な発展を達成させることで一致した。これに鑑み、中国国務院総理温家宝の招請に応じ日本国内閣総理大臣安倍晋三は10月8日から9日に中国を正式訪問する。」
(後略)


これじゃあ、後でひと悶着起きるのが確実ですね。

安倍首相は、靖国神社を参拝しないという約束はしていないと言っています。なのに中国は参拝しないと判断できる状況が整ったと言う。何をもってそんな判断をしたのかまったく意味不明です。まさか安倍さんが中国と密約を交わしたのではないでしょう。

これで来年安倍さんがもし参拝しなければ日本国内で大きな反発が生じることは間違いありません。それならはじめから参拝しないと宣言しておくべきだったと。だから参拝しないということはないでしょう。参拝すると思います。

それならそれで今度は中国側で騒動が起きそうです。何しろ日本の首相が靖国神社に参拝するのは「中国人民の感情を傷つける」のですから。
胡錦濤主席がその首相とにこやかに握手していたとなっては大変です。中国では親日派というのはすなわち漢奸であり売国奴です。親日派と指弾されることは政治家として命取りになりますから、なんとしても避けなければならないことです。

そこで思い出されるのが先月あった上海市党委書記陳良宇の解任です。江沢民派だといわれる陳の解任は、胡錦濤が江沢民の勢力を排除して権力基盤を固めた結果だと解釈されるでしょう。

安倍首相の招請は、もし万が一首相が後に靖国神社を参拝しても、誰からも攻撃されない、誰にも攻撃させない体制を築いた自信を胡錦濤がもったことを意味するのではないかと思います。

安倍首相が村山河野談話を継承すると表明し、東京裁判を認めたといっても、それは前政権の立場と何も変わっていません。変化でないものを変化と言い繕い、安倍さんが靖国神社を参拝しないと判断できる状況にないのに、そう判断したことにする。胡錦濤にはよほど安倍さんと会談しなければならない理由があるのでしょう。

中国では経済界をはじめとして日本側が中国との関係改善を望んでいるとの報道が大勢ですが、すくなくとも中国側も同じだけそれを望んでいるというのが本当のところでしょう。

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テーマ:外交 - ジャンル:政治・経済

  1. 2006/10/15(日) 09:05:29|
  2. 日本外交
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

体面と実利の均衡

管理人さんこんにちは。

首相の靖国参拝については、日経がスッパ抜いた所謂“富田メモ”の一件以来、国内の世論に大きな変化があったと報じられておりました。しかし実際のところ、小泉首相の靖国参拝に於いても参拝前は反対する意見が賛成を上回っておりましたが、いざ参拝した後の世論調査では、小泉政権支持の割合が上昇すると云う過去には考えられなかった現象が見られました。結局のところ世論と云うものは、無視もできぬが過敏に迎合する必要もないものなんでしょうね。宰相たる者の第一の資質は、毅然として信念を貫く姿勢を内外に示すことなのかも知れません。その点は流石に千両役者の小泉さん、大半が左傾化した日本の偏向マスコミから、「小泉劇場」と揶揄されながらも、五年の長きに亘って高い支持率を維持し続けた。
役者と云う点では、安倍新総理は聊か見劣りする感は否めませんが、総理就任直後から矢継ぎ早に特亜との関係修復を匂わせる言動が耳目を集め、外交ではより強硬な姿勢で臨むであろうと云う専らの予測を裏切った。恐らくは、中共への多額の投資をし、利害関係にある経済界の強い意向が働いてのことでしょうが、正直私は失望しました。安倍さんが長期的展望に立ち国益を配慮しての決断ならばよいのですが、村山・橋龍・宮沢の如き売国奴の、事勿れ主義による謝罪外交に立ち戻るつもりであるならば、日本は早晩、支那の属国になるであろうことは想像に難くない。発足して未だ一月にもならぬ内で結論を出すのは時期尚早でしょうが、是非に前任者のような芯のブレぬ政権運営をすることを願って止みません。
閑話休題。
中国共産党指導部は、国内で綻びが露呈し始めた不穏な空気を払拭せんがため、今は経済の活性化が何としても欲しいところ。2年後に控えた北京五輪を成功させ、名実共に世界の超大国として認知されることを渇望しているでしょう。そのカンフル剤として不可欠なのが日本よりの投資です。所詮は支那のマスコミなぞ国家御用報道。政府系の新華社や、共産党機関紙の人民日報も中国万歳の提灯記事より報じません。が、こと日本に関しては微妙なスタンスの違いはあれ論調は同じです。即ち、「罰して格下であるのを思い知らせ、また手懐けるべき対象」との印象が拭えないのですが、穿ち過ぎでしょうか。上記の記事では、先般の安倍氏訪中に際し、かの国特有の傲岸不遜な物言いで靖国参拝への注文をつけていますが、後に取り上げている論文では、若干トーンダウンさせ譲歩の兆しを見せています。中共指導部の本音としては、こちらが近いんじゃないでしょうか。体面に拘りつつも、日本からの投資は喉から手が出るほど欲しい。現状は靖国参拝については有耶無耶にしたままで構わないから、取り敢えず話し合いのテーブルについてくれないか。そうした思惑が見え隠れしていますね。管理人さんが予測しているように、問題を棚上げしたままでは今後に禍根の火種を残すことは必至。胡錦濤はその布石として、日本への怨念に凝り固まった江沢民勢力の一掃を図っているのでしょうか。中央も梃入れに二の足を踏む有力な地方勢力の一つ、所謂“上海閥”のトップを失脚させることで、見せしめにした。この陳良宇なる人物は、江沢民派の大物と目されていた人物ですね。反日感情の根を摘み取ることで日本企業の進出の呼び水とし、粗の見え出した経済を立て直して自身の政権を磐石なものとする。政権基盤が脆弱な胡錦濤さんの試みは、果たして成功するでしょうか。
それにしても返す返すも残念なのは、安倍さんの豹変とも取れる特亜への融和路線です。短期的に見れば特亜との関係冷却化は憂慮すべき問題でしょうが、長期的に見て中国の経済が悪化し、世界最大の共産党政権が崩壊する事態に至れば、我が国、引いては国際社会全体にとって歓迎すべき僥倖となる。中国との下手な関係修復など、近視眼的な軽挙にしか思えません。
もしこの先、台湾有事でも起こり台湾が支那に併呑される事態に至れば、我が国のシーレーンは寸断されることになる。こと利益が絡めば、聞くに堪えない詭弁を恥ずかしげもなく弄する支那人のこと、台湾の次は、相対性理論以上の難解な理屈でもって、日本の領有を主張し始めないとも限りません。そうなれば原材料を海外に依存する日本は、支那の膝下に屈するより選択肢はなくなります。アメリカとの安全保障も、中国と云う巨大な敵を相手に計り知れない損害は火を見るより明らか。ユニラテラリズムが顕著なアメリカが動いてくれるかは甚だ疑問です。
21世紀の現在に於いても今猶、カニバリズム(食人風習)の残るジョーズの頤に飲み込まれるなど御免蒙りたいものです。我々や子孫が支那人の尻から排泄される頃になって悔やんでも遅い。ユダヤ人を遥かに凌駕する支那人の狡猾さを、我々は撥ね退けることができるでしょうか。

何か主題から逸れた取り留めのない長文になってしまいました。お目汚しご容赦。
  1. 2006/10/15(日) 23:10:40 |
  2. URL |
  3. 笑鬼 #-
  4. [ 編集]

安倍さんの外交姿勢ですが

名を捨てて実を取る賢明な道を進んでいると思っています。象徴的な意味しかないことで大きく譲歩したように見せかけて、憲法改正など国を守るための実質的な面で着々と手を打っていけばいいのです。譲歩したように見えたことも、実際には前政権の立場を踏襲したに過ぎないのですから、首相就任前に“タカ派ナショナリスト”と見られることもけっこう効用があるんだなと思えます。あれは中国が態度を軟化させるためのいい口実になりました。憲法改正では一部マスコミなどが大反対するでしょうが、、そのときに必ず口にするだろうことは“アジア”の反発です。中韓との関係を改善しておくことは、反対の材料をひとつ減らしておくと言うことでも意味があると思います。
過去の記事やコメントを読んでもらってもわかるように、笑鬼さんのおっしゃることもよくわかるし、大いに共感もするのですが。
  1. 2006/10/17(火) 21:48:07 |
  2. URL |
  3. にっぴょ #-
  4. [ 編集]

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