日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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古森氏の抗議、クレモンス氏の再反論

日本に「思想警察」はあるか で取り上げたように、ワシントンポスト紙上でスティーブン クレモンス氏に攻撃された古森義久氏ですが、抗議文を彼のサイトに載せています


ワシントン・ポスト編集長殿
スティーブ・クレモンス氏の8月27日付貴紙への「日本の思想警察の台頭」と題する投稿文は単なる悪質なたくらみからの一線を越え、私の職業的誠実性へのきわめて不公正な個人攻撃のデマゴギーとなっています。同氏は完全に誤りの記述により産経新聞と私が「1930年代の軍国主義への復活を切望する極右活動家の暴力的なグループ」の一部だと言明しています。

クレモンス氏はさらに「古森義久は自分の言論が最近のテロ実行犯を頻繁にあおることや、彼らの(テロ)行動が恐怖を高めるパワーを彼の言論に与え、テロ実行犯らが議論を沈黙させることを支援していることにも、無意識ではない」と述べています。

同氏はこの記述で新聞記者であり、評論者である私が日本国内でのテロ行為を意図的に鼓舞していると非難するわけです。同氏は小泉首相の政敵の加藤紘一氏の実家への放火など、私も私の新聞もまったく関係のない事件を列記しています。ぜひ記録として強調したいのは、本紙はこの加藤氏にかかわる放火事件の直後、この行動を厳しく糾弾する社説を載せました。加藤氏自身がその社説への感謝を産経側に伝えてきました。

過去においても産経新聞は政治問題に対応する手段としての暴力はいかなるものも非難してきました。もし日本に1930年代ふうの軍国主義への復活を切望する活動家たちが実在するならば、産経も私もすぐにそれを糾弾し、反対します。

クレモンス氏は産経8月12日付に掲載された私のコラム記事(緯度経度 日本発「公的な反日論文」)の内容を間違って特徴づけています。この記事は日本国民の税金を使う政府資金運営の研究所が海外へ日本の国民、政府、政策、指導者の実態をゆがめた、客観的ではない批判を英語で発信していることを報じました。私のその記事は冷静で客観的な基調を保ち、誰からの謝罪をも要求していません。

現代の日本は民主主義かつ平和主義的であり、法の統治を守っています。米国の有力な同盟相手でもあります。産経新聞は全国規模の部数約220万部の日本の主流の新聞の一つです。クレモンス氏の主張とは対照的に、「超保守」という点は私の言論でも新聞自体でも皆無です。

たとえば、本紙は米国のグローバルなテロとの戦いへの日本の協力を各紙の間でも先頭に立って、社説などで支持しました。私自身は過去30年以上もの記者活動で政府の政策は頻繁に批判してきましたが、日本の軍国主義復活などただの一度も唱えたことはありません。

クレモンス氏が私の意見が嫌いならば、批判は自由です。しかし同氏は私にも自分の意見を表明する権利があることを忘れるべきではありません。その意見表明は自由な言論への攻撃ではないのです。

私はこれまで開かれた政府、自由な言論、複数政党制の民主主義などをいかなる形にせよ侵食する動きは一貫して批判してきました。私はまたクレモンス氏と意見を共有する人たちをも含めて、いかなる人たちに対してもその政治的見解を理由に暴力をふるうことをも激しく糾弾します。クレモンス氏にはそのことを否定する根拠はありません。

産経新聞ワシントン駐在編集特別委員 古森義久

(9月16日付産経新聞朝刊)


文章が長すぎるという理由で、ワシントンポストはこの古森氏の抗議文を掲載することを拒否したそうです。クレモンス氏の寄稿記事より短いんですけどね。短縮したものを送ってもやはり掲載されていないとのこと。「開かれた議論」はどうなっている?

さらにあきれ果てたのは、これに対するクレモンス氏の反応です。彼は自分のブログで古森氏の文章から抜き出した言葉で「単なるたくらみからデマゴギーへ」と題して反論しています


(前略)
私の見るところ、多くのアメリカの学者と一部の日本人が“反日”であるとする古森氏の非難は、信頼ある知識人への最悪の中傷に近く、彼が追求しているという自由な探求とは相容れない。しかし私は売り言葉に買い言葉のやりあいや(※)パーソナライゼーションには興味がないし、二人が駆け引きをめぐって激しくつつきあうよりも遥かに本質的で重要なことがある。古森が開かれた探求の擁護者だというのなら、よろしい、認めよう。何が開かれた探求で、何がそうでないか、会って議論しようじゃないか。
(後略)


(※)パーソナライゼーションというのは、彼の言う「遥かに本質的で重要なこと」を個人的な事象に矮小化して個人攻撃することをいうのでしょう。

おかしな人です。公開の新聞紙上で個人攻撃をしておきながら、それが事実無根であると反論されると、個人には関心がない、文句があるなら会って議論しようじゃないかと言う。クレモンス氏は、古森氏と個人的に議論がしたいのならはじめからそうすべきでした。いったん公開の場で人を非難したからには、最後まで公開の場で自説の正しいことを論証して見せるべきじゃないでしょうか。

彼が自分の誠実さを疑われたくないならば、とるべき道は二つしかありません。
○ 古森氏が右翼テロリストグループの一員であることを事実をもって証明する。
○ それができないのなら、事実無根の中傷記事で人の名誉を毀損したことを率直に謝罪する。

クレモンス氏は、古森氏が安倍晋三の助言者で、政府に影響力があると言いますが、それは古森氏と右翼テロリストとの関係を証明することにはつながりません。

彼によると、世界中の日本に関する学術研究のほとんどは日本政府の資金援助を受けているので、古森氏は政府に影響力を行使することで、それを意のままにできるのだとか。彼が力説すればするほど「極右活動家グループ」の話から外れていくんですが、それは今はおいておきましょう。私は古森氏が日本政府にどの程度の影響力があるか知らないし、世界中の日本に関する研究のほとんどが日本政府の資金援助を受けているなんてことがあるはずがないと思いますが、それも今はおいておきましょう。

日本政府が資金の提供先を何らかの方針に従って取捨選択することがなんで“思想統制”なんでしょうか。
彼は言います。「古森は歴史記憶の一手販売権を持つキープレーヤーの一人」だと。あほくさ、そんなものを持っているのは中国のような言論弾圧国の権力者だけでしょう。

また、彼はアメリカ人や日本人を「反日」であると非難することは「最悪の中傷」だと言っていますが、もしそうなら、彼自身が産経新聞のことを「超保守」(原文のままウルトラコンサーバティブと言ったほうがわかりやすいかな)と呼んだのも最悪の中傷だということになると思います。英米の新聞が安倍晋三に枕詞のようにつける「タカ派」も同じです。古森氏は書いています。「クレモンス氏の主張とは対照的に、“超保守”という点は私の言論でも新聞自体でも皆無です。」

それは賛成する人もいれば反対する人もいると言った類の意見です。言論の自由は誰もが意見を自由に表明できることを意味します。それに対して、クレモンス氏のやったことは事実無根の中傷なんです。

「私は古森に対して個人的なわだかまりはない。彼は私に対して違う感情があるようだが。」と彼は書いていますが、この陰湿な文章を読むと、むしろ反対のように思えます。
(この陰湿さを「大人」と評しているブログがありましたが、人の感じ方というのはいろいろあるものです。)


もう一つ、クレモンス氏が証明しなければならないことがありました。これです。
「1930年代型の軍国主義と天皇崇拝と“思想統制”への回帰を熱望する暴力的な極右活動家グループが、更なる主流の中へと移動を始めた--そして別の考え方をする人々を攻撃し始めた。 」





日本に「思想警察」はあるか で私は「影響力のあるアメリカの新聞だから、やがてその結論がひとり歩きを始める。」と書きましたが、案の定です。

朝日新聞がこれを利用しました。(依存症の独り言を参照)

中国の「人民日報」が出している新聞「環球時報」もこれを要約して発展させた記事を書いています。(櫻党に抄訳あり。)

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テーマ:産經新聞を読みましょう - ジャンル:ニュース

  1. 2006/09/25(月) 04:33:48|
  2. アメリカ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<中国人教授の日本人観 | ホーム | 安倍晋三がタカ派?>>

コメント

海外に住んでる日本人から見て、クレモンス氏の意見のほうが正しく見える。

フジサンケイの報道のあり方は、あまりにも偏っており、傍から見ていると、アメリカ保守派の手先、自民保守派の手先、右翼活動家の手先にしか見えない。
 
 権力を批判するのがマスコミの役目ということで、民主たたきに躍起だが、では、自民政権、特に小泉や安倍政権のときはどうなのか?というと、褒めちぎってばかりいる。

こういった偏向報道が激しいのは、今ではもはやフジサンケイのみになっている(読売もやや偏向している)。

 かつて朝日があまりにも偏向していたが、時代は流れ、今ではフジサンケイグループのみ。

 自らの記事の持つ影響力の大きさをまったく意識せず、好き勝手書くのがフジサンケイグループの記事のあり方。

 マスコミ人の面汚しだ!
  1. 2010/06/06(日) 03:38:05 |
  2. URL |
  3. #nLnvUwLc
  4. [ 編集]

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