日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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慰安婦広告歪曲報道

これはひどい。

シドニー・モーニング・ヘラルドというオーストラリアの新聞に載った記事です。


日本による否定が「慰安婦」を怒らせる

第二次大戦中に強制的に性奴隷にさせられたオーストラリア人女性は、戦時中の残虐行為を否定する日本政府の広告に怒りにうち震えていると語る。

アデレード在住のジャン・ラフ・オハーンは、ワシントンポストにその広告が載ってから、日本政府への一切の敬意を失ったと語る。

日本の国会議員44人が署名したその広告は、第二次大戦中に売春宿に押し込まれた20万人の「慰安婦」について「アメリカの人々とともに真実を」追究する。

「歴史家や研究機関が調べても、女性たちが日本軍によって意思に反して売春婦にさせられたことをはっきりと証明できるいかなる歴史文書も発見されていない。」と、目立つ活字で「事実」と題された広告は言う。

ラフ・オハーンさんは、その広告には心底驚いたと語る。

「日本政府に対する私の評価は完全に底をつきました。」

「心底驚きました。怒りで打ち震えています。」

「まったく信じられません。何年もの間、これほど多くの証拠があって、まだこんなことができる。」

この、84歳のアデレードの女性は、2月にアメリカのワシントンに行って、「慰安婦」の人権保護についての公聴会で証言した。

「私自身がワシントンに行きました。それが本当でないなら、この年になってそんなことをするでしょうか。-本当です。私たちは強制されました。」

「私たちが強制されていないと言うなら、どんな証拠が出せるんですか?
証拠などありません。私たちは強制されたのですから。」

「彼らは完全に気が狂っています。日本は歴史についての責任を認めようとしません。」

「慰安婦は決してあきらめません。私たちは日本政府が自らが犯した犯罪を認めて謝罪することを求めます。」

「私は彼らがなしたことについて許しはしましたが、しかし決して忘れることはできません。」

「私はトラックに押し込まれて連れ去られ、家族と引き裂かれました。売春宿に入れられて昼も夜も強姦されたのです。」

ロビーグループ Friends of Comfort Women in Australia もその広告には怒りを覚えている。

「生存者の数多くの証言から、『慰安婦』システムが軍の性奴隷制度だったことがわかる。慰安婦は給与の支払いを一切受けなかった。」とAAPへの声明でグループは述べた。

「日本軍に組み込まれたイアンフ (comfort women) は、一般に報道されているような『性奴隷』ではなかった」と広告は述べる。

「彼らは認可された売春システムの下で働いていた。それは当時の世界ではありふれたことだった。」と述べ、多くの女性の収入は将校や、将軍さえも上回ったと付け加える。

日本の安倍晋三首相は三月に、第二次大戦中帝国軍がアジアのいたるところで何千何万の「慰安婦」を売春宿に強制的に入れたという証拠はないと述べて論争を巻き起こした。

安倍はその後、1933年の女性たちに対する画期的な謝罪を継承すると強調し、4月下旬の訪米で、女性たちに対する深い同情を表明した。


周知のように、ワシントンポストに広告を出したのは日本政府ではなく、安倍首相と直接の関係はありません。
日本の議員は、たとえば中国の「人民代表」のような何の権限もない共産党政府のお飾りではありません。
行政府と立法府の一員である国会議員の違いをよく理解しているはずのオーストラリアのような民主主義国の報道機関が、このような初歩的な誤解をするとはまったくもって驚きです。

もっと驚いたのは、この記事が、広告の文面を読めばすぐにばれるようなお粗末な歪曲報道をしていることです。

ラフ・オハーンさんは当時蘭領インドにいた元オランダ人です。
彼女たちの事件(いわゆる白馬事件)が特殊なケースであったこと、責任者がすでに処罰されていることは広告で述べられています


FACT3
確かに、規律の乱れはあった。たとえば蘭領東インド(現インドネシア)のスマランでは、ある部隊が若いオランダ人女性の一団を狩り集めて「慰安所」で働かせた。しかし、この事件が明らかになったときに、その慰安所は軍による命令で閉鎖され、責任者の将校は処罰された。これにかかわった者たちは後にオランダの裁判所で裁かれ、死刑を含む重刑に処せられた。


広告が「認可された売春システムの下で働いていた」というのは朝鮮人などのほかの一般の慰安婦のことであって、ラフ・オハーンさんらのケースは例外だったと言っているわけです。

この記事は、広告についてラフ・オハーンさんに取材をしながら、彼女に関連する、肝心の「FACT3」について何も触れていません。
そして白馬事件を一般化して戦時中の慰安婦がすべて「性奴隷」であったと強弁し、この広告(つまり日本政府)がオハーンさんの証言をを否定して嘘をついているかのような印象を与えようとしています。

この記事を書いたのは AAP (Australian Associated Press )というオーストラリアの通信社です。この記者はラフ・オハーンさんに不十分な間違った情報を吹き込んで、自分が望む反応を引き出したのではないでしょうか。84歳のオハーンさんは自分では情報収集能力を持たず、記者の話を盲目的に信じて、このように怒り狂ったのではないでしょうか。なんだか哀れに見えてきますね。

もっとも、この記事を見てもわかるように、白馬事件を一般化して慰安婦を「日本軍兵士によって繰り返し強姦された女性囚人」と形容するのは以前から行われていたことで、彼女もすべてを承知なのかもしれませんが。


関連ブログ:
従軍慰安婦問題を考える ジャン・ラフ・オハーン
インドネシアで従軍慰安婦、性奴隷だったという女性の話


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テーマ:慰安婦問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/06/18(月) 03:44:29|
  2. 中国
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:6
<<日本人との結婚を夢見る中国女性 | ホーム | 反捕鯨の尻馬に乗る人々>>

コメント

はじめまして
オハーンさんに取材するならば、WPの広告をきちんと見ていただいて
から、インタビューするべきだと思います。
広告の内容をみればオハーンさんの思いもまた違うでしょう。
>戦時中の残虐行為を否定する日本政府の広告
いつ日本政府が広告を出した?すごい歪曲記事ですね。
驚きます。
私がこの記事を読んだオーストラリア人ならば、日本政府はなんと非常識だ思いますね。
この記事から日本を貶めようとするいやらしささえ感じてしまいます。
がっかりします。
  1. 2007/06/18(月) 09:44:00 |
  2. URL |
  3. パールピアス #AaIT8m4I
  4. [ 編集]

>WPの広告をきちんと見ていただいて
と書いたのですが、
>ラフ・オハーンさんは、その広告には心底驚いたと語る。
読んだのかもしれないし、広告の内容は読まず記者から広告の内容を
聞いただけでの発言かもしれないですね。
オハーンさんの発言を読んで、広告のほうは読んでいないと勝手に判断してしまいました。
  1. 2007/06/18(月) 11:55:55 |
  2. URL |
  3. パールピアス #0M8gSwyE
  4. [ 編集]

オハーンさんの意図については私も図りかねています。
古森さんの記事が参考になるかもしれませんが、

「慰安婦」決議案のトリックーーオランダ女性の背景から
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/131397/

やはり決定的なことは言えませんね。
  1. 2007/06/18(月) 15:01:24 |
  2. URL |
  3. にっぴょ #-
  4. [ 編集]

今度はオーストラリアの新聞に広告を出さないといけないですかね。 
  1. 2007/06/20(水) 00:22:12 |
  2. URL |
  3. matanematane #-
  4. [ 編集]

WP広告のヤバイ点は、進駐軍からの依頼で日本が、公娼を募ったという点だと思います。
ここでアメリカは怒髪モンだと思います。
  1. 2007/06/20(水) 18:41:25 |
  2. URL |
  3. SAKAKI #-
  4. [ 編集]

matanematane さん。
AAPの記事は明らかな歪曲報道なのですから、抗議すべきだと思います。
と、人事のようなことを言っていても仕方がないので、自分でも考えて見ます。

SAKAKI さん。
その点は私も気になっていました。
はたして進駐軍はそのような「依頼」をしたのかどうかと。

タナカユキの本には http://nippyo.blog57.fc2.com/blog-entry-94.html
『連合国がそのような「慰安婦」システムを当てにした‐‐要求したのではないにしても』
とありますし、
4月25日のAPの記事
http://liveanddie.client.jp/html/about_japanese_comfort_stations20070425ap.html
には、「アメリカ占領当局の暗黙の承認」があったとしか書かれていないので。

しかし、「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/130519
には、次のような記述もあります。
「アメリカ軍が日本に進駐したとき、最初の1か月、それも神奈川県下だけで2900件の強姦事件が発生した。7年の占領期間中には2536件の殺人と3万件の強姦事件を起こした。事態を憂慮したGHQは、ついに東京都に慰安所の設置を要求した。これはうわさや誇張ではなくれっきとした事実である。」

もしそれが事実なら、アメリカが怒ろうがどうしようが、断固として主張していくべきだと思います。
  1. 2007/06/21(木) 23:18:21 |
  2. URL |
  3. にっぴょ #-
  4. [ 編集]

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米下院・・26日に慰安婦決議案採決の見込み

★日米関係に軋轢か・・ これはマジかよぉ~ というのが、慰安婦問題。 これが沈静化していなかった。議案採決に向けて確実に支持者が増えているという。本当か?? どうやら・・沈静化するはずがひとつの広告で外れ
  1. 2007/06/20(水) 21:44:40 |
  2. 湖北庵通信(旧 浦安タウンの経済学)
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