日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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放射能にまつわる心配

ロスアンゼルスタイムズが原発事故から派生した深刻な問題について提起しています。

原文では日本人の名前も実名なんですが、ここでは仮名にしておきました。

福島原発危機の渦中、隔離と怒り

山形からレポート

破壊された福島原発の近隣住民に対するおぞましい認識が広がり始めている:彼らを助けることを人々が怖がっている。

屋内にとどまるようにと放送しながら自治体の車ががらがらの道を巡回していた、気味悪い光景だった、しかし外からの支援はほとんど見かけなかったと住民は語る。

援助団体は原発に近づきたがらない。福島広域圏に「放射能難民」のための避難所が設けられたが、そこには十分な食料がない。ひとつには放射能に汚染されることを恐れて誰も食料を届けたららないためだ。そしてガソリンがほとんど、またはまったくないため、他所へ行きたい人のすべてが行けるわけではない。

水曜日は、放射能に対する恐怖と見捨てられたという感覚がない交ぜになった。

「近くに身寄りがない年寄りや病人、ガソリンが手に入らない人は放射能から逃げられません。」とハナコはいう。ハナコは自分が弱い存在だと考えている。彼女の家は津波に押し流された。

ハナコの娘のヨシコは自分が幸運だったと思っている。水曜日の朝九時に家族を車に乗せた。先見の明のある夫が避難のためにガソリンを備蓄しておいたおかげだ。

しかし、原発から12マイルの避難区域より外の住民には、逃げるための公共の交通手段も、自分の車で逃げるためのガソリンも提供されないことに彼女は腹を立てている。彼女は原発から34キロのところに住んでいる。

「何の援助もありません。何の情報もありません。」と28歳のヨシコはいう。彼女はいま指をしゃぶる2歳の娘を抱きながら山形のスポーツセンターに敷かれた畳に座っている。山形は100マイル内陸にあり、福島から逃げてきた人の避難所を提供している。

「政府は私たちに外に出ないように要求していますが、なにも持ってきてくれません。」と退避ゾーンに近い市の市長のタロウは言う。彼はNHKテレビのインタビューで不満を漏らす。「トラックの運転手は市に入ってきたがりません。放射能にさらされるのを恐れているんです… 我々が危険地域にいると政府が言うなら、もっと面倒を見るべきです!」

アメリカの原子力規制委員会は水曜日、アメリカ市民に、かなりの量の放射能を漏出している福島原発から最低50マイル離れるべきだと警告した。日本政府の警告はは12マイル圏内の退避だ。

外国の援助団体の活動家は被爆の危険性を見極めているが、木曜日の朝の段階では多くの人はただ20キロ圏に立ち入らないことにしているだけだ。

ワシントン州に本拠を置く World Vision の Federal Way の広報係のケーシー・カラムサは言う。「メンバー3人からなるチームが水曜日に福島へ行って水や毛布やオムツなどを配布しました。チームは防護服とマスクを備え、退避区域には立ち入りません。」

「彼らは安全に活動しています。地元の役所に話をして、我々が避難民を助けたいということを知らせています。これらの人々を助けなければならないという緊急の必要性があります。彼らは身の回りのものを持たずに避難所に来て凍える寒さのなかで過ごしているのです。」

コネチカットに本拠を置く Save the Children の Westport の担当者は、日本政府と会員組織の Save the Children Japan の情報を勘案しなから、まだスタッフを福島に派遣するかどうか決めかねているとスポークスマンのレーン・ハーティルは言う。組織はすでに東京と仙台にスタッフがいる。

「これは私たちにとって初めての経験です。私たちは人道援助組織です。核物理学者ではないので、このことについてはわかりません。私たちはスタッフを守りたいし、人々と子供たちを救いたいのです。」

1971年に稼動した福島第一発電所は、住民に受け入れてもらうため、職を提供し幼稚園や公園や公民館に補助金を出して、多くの点でよき隣人であった。その近隣住民がいまは裏切られたと感じている。

二年間発電所の建設作業にたずさわった30歳のサトウ・ジロウは、発電所の運営者の東京電力は過去数日間に積み重なった問題を開示するのが遅すぎると不平をもらす。月曜日に三号炉で爆発があったとき、彼は弟と電話で話していた。

「大きな爆発音がしたので原発が爆発したと思いましたが、彼らはそれを20分間発表しませんでした。私たちはすぐにそれを知っているべきでした。」かれは原発から25マイルのところに住んでいる。

スズキ・ゴロウは津波で家を失い、妻と一緒に命からがら逃げてきた。車で猛スピイードでとばしているときにバックミラーで巨大な波を見た。福島の避難所から避難所を渡り歩いたあと、どこもほとんど食料がなかったが、水曜日に山形に着いた。

「何もかもうんざりです。」とスズキは言う。

「私たちはずっと原発は安全だと聞かされてきたした。たとえ大地震と津波がきても原発はけっして崩壊しないとさえ言いました。それがすべてうそだったことになります。」

日本人にとって事態の深刻さはそれにとどまらない。「福島」という名前はすでに単なる健康被害への恐怖を超えた重荷を背負っている。

1945年の広島長崎の原爆被害者はその後の人生を放射能にさらされたという汚名とともに生きてきた。それは何年たっても消えない。ヒバクシャとして知られる彼らは、被災地域に住んでいたなら政府によって公的に認定され、特別な医療手当てを受ける。

しかし、その認定はまた他の日本人から村八分にされることにもつながる。放射能汚染は伝染し遺伝するという間違った怖れのためだ。その結果、原爆被害者の多くが、そしてその子供たちまでが、被爆したからという理由でゲットー化された人生をおくってきた。

福島原発周辺の人々には同じような汚名を負うのではないかという心配がある。

「将来のことが心配です。」と原発から30マイルの須賀川市の65歳の引退したある元技術者が言う。

「この地域から来た人は放射能に汚染されているので近づくべきではないいううわさが広がる可能性があります。」


これを読むまで思い至りませんでしたが、確かに酷ですね。原発から20キロから30キロのところの住民は屋外に出ないようにという勧告が出ています。しかし、十分な食糧の備蓄があればまだいいですが、そうでなければ買出しに出かけなければならない。テレビでは徒歩や自転車での外出を控えるように言っていましたが、ガソリンが手に入らなければ徒歩か自転車しか手段はありません。しかも農村部なので商店まで距離のあるところが多い。これで食糧の配達がなく、脱出のための交通手段も提供されないとなれば、どうしろっていうんだと言いたくなりますね。
追記;それについてはその後対策が講じられたようです。
<福島第1原発>周辺住民にガソリンなど大量供給へ 政府

それでも、老人家庭など中には車が使えない人もいると思うんですが。

フォックスニュースでは福島市に住む日本人に電話で話を聞いていました。それの要約をします。

福島市は原発から60マイルだが外出を控えている。家には十分な量の米と漬物があるのでそれで食いつないでいる。魚の缶詰はあと五日分くらいしかない。外出しないので近所の人のことはわからない。

それはともかく、深刻な問題というのは福島県民が「ヒバクシャ」として差別されるのではないかということなんですが、わたしはそれについてはまだ半信半疑です。

アメリカの新聞読者は、日本人が迷信と偏見に凝り固まった差別主義者であるという記事を読んで優越感に浸るのが大好きです。それに迎合するために新聞はときには捏造記事を載せることも厭いません。  
参考:うそつけ「野中は部落民だから首相になれなかった」

ここでは、被曝者が「ゲットー化された人生を生きてきた」とまで書いています。「ゲットー」とは、かつてヨーロッパでユダヤ人を隔離して狭いところに押し込めて住まわせたその強制居住区域のことです。

被曝者が偏見の目で見られたという話は聞いたことがあります。しかしこの記事は誇張が過ぎると私には感じられます。最近、イギリスのBBCが広島と長崎の二重被曝者である山口彊さんを笑いものにしたというニュースがありましたが、彼は生前、日本各地で講演していました。ゲットーの住人にできることではありません。

ましてや、福島の住民はまだ誰も実際には被爆していないのですから、記事がいう元技術者の心配は杞憂に過ぎないと思えます。

ところで、ロスアンゼルスタイムズの地元はこうなっています。
CBSロスアンゼルス・ドット・コムより。
日本の事故を受けてロスアンゼルス空港の乗客と貨物が検査を受けた

日本からの乗客の放射能検査をすること自体過剰反応だと思うし、その記事のコメント欄でも「人権侵害だ」などと批判している人が何人かいますが、キャシーという人はなんと、「(日本からの乗客を)強制隔離すべきだ。」とコメントしています。

フォックスニュースでも、成田空港からアメリカ便に乗ろうとしているアメリカ人にインタビューしていました。「アメリカでは日本からの乗客は核汚染されているとみなされているが・・」(実際の表現がこのようであったか記憶が定かではありませんが、まあそういう意味のことです。)と聞かれて、「まあそんなもんでしょう。」と答えていました。

一部のアメリカ人は、「日本」という名前にすでに単なる健康被害への恐怖を超えた重荷を背負わせているようです。

東電と政府の対応について批判がありますが、アルジャジーラかチャンネルニュースアジアかでロシア人の学者が言っていました。
「福島の状況はチェルノブイリよりもはるかによい。チェルノブイリでは避難命令が出されたのは原子炉が爆発した○○分/時間後だった。」(細かい数字は忘れました。)硬直した体制のソ連と比較するのがおかしいといえばその通りですが。

とにかく我々日本人としても、正しい知識を仕入れて根拠のない風評などに惑わされていわれのない差別などすることのないようにしなければなりません。

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テーマ:原発事故 - ジャンル:ニュース

  1. 2011/03/20(日) 01:21:17|
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