日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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うそつけ「野中は部落民だから首相になれなかった」

ニューヨーク・タイムズのノリミツ・オオニシによる記事。

January 16, 2009
Japan’s Outcasts Still Wait for Acceptance
By NORIMITSU ONISHI
  

魚拓  

ウェブページにはオオニシノリミツが電話でしゃべっている録音があります。彼の声を聞いたことがある人は少ないのではないか知らん。

できれば全訳を掲載したいところですが、なにぶん最近なかなか時間がとれなくて。ウェブ上に翻訳が上がってないかと検索してみたんですが、見当たりませんでした。ご存知の方があれば、お知らせください。

【追記】   一部ですが、翻訳がありました。
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1232436377/

写真とキャプションだけ載せておきます。

野中広務 NYT

野中広務(前列右から2番目)
彼の事務所にかかっている、日本の1988年内閣の写真
右は先月の写真。
野中氏は官房長官になったが、賤民階級の末裔として、それ以上の地位につくことは阻まれた。



クソ長い記事ですが、ひとことに要約するとこういうことです。
「野中は部落民だから首相になれなかった。」

麻生さんが「野中のような部落出身者を首相にできないわなあ。」と言ったという話にも触れています。

そして、オバマが「日本の手本であるアメリカ」の「黒人大統領」になったことと対比して、「日本はどうだ?」

オオニシによれば、野中は日本政府のナンバー・ツーにまで上り詰めて、もう少しで首相になれるところだったのが、部落出身であることが障害になったのだという。

馬鹿も休み休み言ってほしい。

私は、この記事を読むまで野中さんが部落出身だとは知らなかった。(麻生発言のことを前にどこかで読んだような気もするが、すっかり忘れていた) それでも、私にとって野中さんは最も首相になってほしくないタイプの政治家だった。それはかれの出自とは何の関係もない。私が嫌うのは、彼の政治家としてのあり方なのだ。

これは、とくに政治の世界に詳しいわけでもない私の印象に過ぎないのであるが、野中さんの政治的資質は、差別されている?集団の出身だという以外は、オバマ新大統領とは何から何まで正反対なのだ。

若さに対して老い、「チェンジ」に対して「守旧派」、広く国民に訴えかける演説のうまさに対して国民から隔絶された永田町世界で立ち回って反対派をねじ伏せる豪腕、既存の政治勢力に毒されていない清新さに対して利権政治の権化、などなど。

かれに対するこのようなイメージは多くの日本人に共有されているものだと思う。

だから、ほとんどの日本人は彼が部落出身であることを知らないだろうが、もし首相になっていたら、内閣支持率はしょっぱなから麻生内閣の最近の支持率並みに低迷していたのではないかと思う。、いくら自民党の総裁選びが国民の声の直接の反映ではなく、派閥間の思惑に左右されるものだとしても、そうなれば、いずれ政権が立ち行かなくなるのは目に見えている。いや、その構図があまりにも見え見えであるために、はじめから自民党議員たちによって拒絶されていたかもしれない。

首相立候補を断念したのも、彼自身がそのことをいちばんよく分かっているからだと思っていた。

ところが、オオニシによれば、自分が首相になることで部落出身であることがあらためて注目され、家族に迷惑がかかることを野中が恐れたためだということになる。

そこに、例の麻生さんのサイテー発言をはじめとした自民党内の差別意識丸出しのひそひそ話が追い討ちをかけるわけだ。

オオニシは野中に実際にインタビューしている。これが実際の野中さんの自己認識なのかもしれない。


この記事中において、野中という政治家についての記述は、彼が部落出身者としていかに辛酸をなめてきたか、それがすべてだ。彼が政界でいかなる役回りを演じてきたか、私が彼について上述のような印象を持つにいたった事情について一切ふれていない。

普通のアメリカ人、ひいては世界のニューヨークタイムズの読者のほとんどは、日本の政治について何も知らないだろう。

そんな彼らに対してオオニシは、遅れた日本社会に根付いた差別と偏見が一人の偉大な政治家の首相への道を閉ざしたと考えさせる以外の材料を一切提供しようとしないのだ。

偏見にとらわれない開明的なアメリカ人は黒人を大統領に選んだ、翻って日本は、というわけだ。

オバマ大統領就任という時勢に乗って、オバマ熱に浮かされたアメリカ人の自尊心を満足させる、「優れたアメリカ、劣った日本」というあまりに図式化された構図。

ニューヨークタイムズというアメリカの新聞は、こんな見え透いた記事を載せることに後ろめたさを感じないのであろうか。ノリミツ・オオニシという日本風の名前の利用価値はこういうところにあるのかもしれない。もし彼らに「後ろめたい」という感覚があるとすればだが。

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