日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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真実を偽る人々

竹島が日本領土ではないとする日本の法令が発見されたと韓国のマスコミと日本のネットで話題になっている件です。

その妥当性はほかの掲示板やブログで論じられているところを見ていただくとして、ここでは、それが「発見」された経緯について、韓国メディア間での報道が相互に決定的に食い違っていることについて指摘してみたいと思います。

まず、朝鮮日報日本語版から。これを記事(A)とします。

独島:「削除部分は日本に決定的に不利」
崔鳳泰弁護士に聞く                   (魚拓はこちら

 日本が公開した韓日協定関連文書を手掛かりに二つの法令を探し出した崔鳳泰(チェ・ボンテ)弁護士(47)に4日、電話でインタビューした。崔弁護士は10年以上にわたり日本の戦後補償問題に取り組んでいる人物だ。そして、日本政府を相手取った2年にわたる訴訟の末、昨年7月に6万ページに達する韓日協定関連の日本側文書を日本の外務省から受け取った。文書を見た崔弁護士は驚きを禁じ得なかった。約150ページ分が黒く塗りつぶされていたからだ。

 崔弁護士は削除された部分を分析していて、独島(日本名竹島)の領有権問題と関連があると思われる部分を発見した。1951年3月の「政令40号」は表題だけを残し、下の8行が黒く消されていた。崔弁護士がそれを韓国海洋水産開発院の柳美林(ユ・ミリム)博士に知らせたことから、独島を「日本の付属島しょから除外する」と明記した法令が見つかった。崔弁護士は隠ぺいされた内容をすべて公開するよう求め、再び日本政府を相手取り訴訟を起こしている。
(後略)


この記事によると、崔鳳泰弁護士が自分で日本政府から文書を受け取り、問題になっている箇所を自分が発見したと言っていると読めます。

しかしこの記事は、それ自体に事実関係にあいまいな点があり、真相が果たしてどこにあるのか読み取れない点があります。

最初に「二つの法令を探し出した崔鳳泰弁護士」と書いておきながら、後段では、「崔弁護士がそれを韓国海洋水産開発院の柳美林(ユ・ミリム)博士に知らせたことから、独島を「日本の付属島しょから除外する」と明記した法令が見つかった。」と記していて、その部分を読むと、発見者は柳美林博士であると解釈できます。

同じ兪碩在(ユ・ソクジェ)記者による朝鮮日報のもう一本の記事を見ると、はっきりと発見者は柳美林博士であると書いてあります。記事(B)とします。

独島:日本の領有否定法令、発見者に聞く
柳美林・韓国海洋水産開発院独島海洋領土研究センター責任研究員      (魚拓はこちら

 日本が1951年に「独島(日本名竹島)を日本の付属島しょから除外する」と明記した「総理府令24号」と「大蔵省令4号」が発見され、大きな波紋を呼んでいる。第2次大戦敗戦以降、過去の植民地財産を整理する過程で「独島は本邦に含まれない」と日本が自ら認めていたことが初めて明らかになったためだ。二つの文書の発掘に決定的な役割を果たした二人に聞く。

 総理府令24号と大蔵省令4号を発掘した人物は、韓国海洋水産開発院独島海洋領土研究センターの責任研究員を務める柳美林(ユ・ミリム)博士だ。柳博士は「日本が独島を自国の付属島しょではないと自ら法令で認めたことは、これまで彼らが主張してきた『日本の固有領土説』が根拠を失ったことを意味する」と述べた。

 柳博士が韓日協定関連情報の公開請求訴訟を起こした崔鳳泰(チェ・ボンテ)弁護士から「何か日本が隠している法令がある」との情報を得たのは昨年12月末のことだった。柳博士と崔弁護士は同じ時期に日本の東大に留学した縁がある。文書には「政令40号」という法令の名前だけが残され、関連する内容はすべて塗りつぶされていた。このため、「不利な事実を隠しているのではないか」と考えたという。

 1951年3月6日に日本の内閣が公布した「政令40号」は「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令」だった。柳博士は「財産整理」という単語が含まれる当時の日本の政令をすべて当たった。その結果、1951年6月6日に同政令の下位法令に当たる「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令の施行に関する総理府令」と題した「総理府令24号」が公布されていたことを発見した。

 柳博士は「その法令(総理府令24号)の第2条を見た瞬間驚いた」という。他の法令では日本領を意味する「本邦」に「付属島しょを含む」などと書いてあるだけで、独島が付属島しょに含まれるかどうかは明確に言及されたものがなかった。しかし、「総理府令24号」の第2条は「附属の島しよとは、左に掲げる島しよ以外の島しよをいう」とした上で、第3項に「鬱陵島、竹の島および済州島」と明記していた。柳博士はこれより前の51年2月13日に公布された「大蔵省令4号」でも「本邦」の付属島しょから独島を除外すると明記した条項を発見した。
(後略)


そこまではまあ、文章表現上のあやといえなくもないですが、さらに不審なのは次の箇所です。

(A)
独島(日本名竹島)の領有権問題と関連があると思われる部分を発見した。1951年3月の「政令40号」は表題だけを残し、下の8行が黒く消されていた。

(B)
文書には「政令40号」という法令の名前だけが残され、関連する内容はすべて塗りつぶされていた。このため、「不利な事実を隠しているのではないか」と考えたという。

表題だけ残されたところから、関連する内容がすべて塗りつぶされているのに、どうしてそれが竹島領有権問題だと関連があると思うのでしょうか。

(B)のほうはそれ自体が矛盾を含んだ文章です。いったい、塗りつぶされていたのは表題を除くすべてなのか、関連する内容だけなのか。

だいいち、塗りつぶされたところからどうしてそれが竹島に関係していることが分かるのか。

実際の「政令40号」を見てみるとその疑問はいっそう募ります。
長いので引用できませんから、
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/strsearch.cgiで、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令」を検索してください。「政令第四十号」と「総理府令第二十四号」が見れます。

そもそも、「政令40号」は、竹島に関連する法律ではありません、竹島のたの字も出てきません。というより、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令」という政令名さえも隠され、ただ「政令40号」という部分だけしか残されていなかったのなら(記事を読む限りそう受け取れる) 、何に関連するものなのか推測のしようがありません。、記事にあるとおり、「不利な事実を隠しているのではないか」程度のことしか考えようがないんです。

ですから、(A)にある「二つの法令を探し出した崔鳳泰弁護士」というのは言いすぎで、(2)の、「二つの文書の発掘に決定的な役割を果たした」程度のことでしょう。

同じ記者による同じ新聞の記事においてさえこのような矛盾があるのですが、これが中央日報ではまったく違う話になっているんです。

「独島、日本の領土ではない」 在日同胞が資料見つける(1)
(魚拓はこちら

「独島(ドクト、日本名・竹島)は日本の領土でない」と明記された日本の法令を最初に見つけ出したのは在日同胞の李洋秀(イ・ヤンス)さん(58)だった。

李さんが見つけた法令は1951年6月6日に公布された日本の「総理府令24号」。 朝鮮総督府交通局傘下の共済組合の戦後財産処理に関する法令だ。 この総理府令24号第2条で、日本の領土に属さない島嶼に「鬱陵島(ウルルンド)、独島、済州島(チェジュド)」を明示したのだ。

李さんはこの法令の存在を韓国の崔鳳泰(チェ・ボンテ)弁護士に知らせ、崔弁護士はこの事実を韓国海洋水産開発院独島・海洋領土研究センターのユ・ミリム責任研究員に伝えた。 ユ研究員チームは「独島を日本領土から除く」と規定した1951年2月13日付「大蔵省令4号」の存在も確認した。

こうした法令の存在は、1877年に「竹島(=当時の鬱陵島)ほか1つの島は日本と関係がない」という決定を下した日本の「太政官(現在の総理室)文書」の価値を上回るものと評価される。 今回明らかになった法令では、日本政府が「独島(竹の島)」を特定し、はっきりと日本領土ではないと断定しているからだ。

千葉県に住む李洋秀さんは「日韓会談文書・全面公開を求める会」の事務局次長を務めている。 李さんは情報公開訴訟の末、日本政府が公開した韓日会談関連文書およそ6万ページの中から独島の領有権に関するこの法令の存在を見つけた。

「日本政府が‘公開’した文書の25%程度は黒く塗りつぶされていた。 主要事項が分からないようにするためだ。 独島関連事項は完全に隠そうとしているようだった」

李さんは隠された内容の追加公開のための訴訟を準備しながら、約6万ページのぼう大な文書ファイルを調べた。 大変な作業の中で、これまで聞いたことのない法令に触れている文書を見つけた。 法令の名前だけが出ていて、それ以下の部分は黒く塗られている資料だった。


日本政府が公開した文書が黒く塗りつぶされていたというのも相当に奇妙な話です。ここでURLを示したように、ネットで簡単に検索、閲覧できるものを隠すことに何の意味があるのでしょう。これがもし本当だとしたら、日本の外務省は馬鹿だとしか考えられません。

情報公開訴訟の末、日本政府が公開したという韓日会談関連文書の中の、外務省が隠そうとして黒く塗りつぶしたという箇所がネットで簡単に閲覧できてしまうというのはいったいどういうことなんでしょうか。しかもそれは日本政府が運営するサイトですよ。
「彼ら」が発見できたのも、それがすでに完全な形で公開されていたからこそじゃないですか。

それはともかく、この中央日報の記事と朝鮮日報の二つの記事が伝えていることは事実関係において完全に食い違っています。

中央日報の記事には崔鳳泰弁護士と柳柳美林博士の名前があり、朝鮮日報の記事には李洋秀さんの名前がないことから、それに朝鮮日報記事にあいまいな点があることから、どちらかといえば前者のほうが真実である可能性が高いのではないかと思いますが、真相は分かりません。

いずれにせよ、日本政府が事実を隠蔽して自国領ではない島を自国領だと主張していると言う人たちのうちどちらかは、事実を隠蔽して自分の手柄ではないことを自分の手柄だと吹聴していることになります。
日本人を嘘つきだとなじっているその根拠としている材料の発見について、自分が嘘をついているわけです。

うーん、韓国人だなあ。

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  1. 2009/01/07(水) 00:10:11|
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