日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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中国餃子からまたメタミドホス

4月28日の台湾の中央社記事から

日本の警察が中国餃子からまたメタミドホスが検出されたと発表

日本の警察が今日〔4月28日〕発表したところによれば、中国から輸入した餃子一袋から有機燐殺虫剤メタミドホスがまた検出された。中国毒餃子事件についてはこの一ヶ月新しい消息がなく、胡錦濤中国国家主席が数日後の5月6日に訪日を予定されているまさにその時、餃子問題が再度伝えられ、日本民衆に餃子事件がいまだ未解決であることを新たに気づかせている。

兵庫県警は今日、去年10月中国から輸入され小売店から回収されたあと大阪市の業者に保管されていた天洋食品の「中華deごちそうひとくち餃子」の39袋のうちの一袋からメタミドホスを検出した。密封され、外表には傷も穴もない餃子の袋の内側からこの種の殺虫剤が検出された二袋目だ。これらの餃子の外側からは過去にすでにメタミドホスが検出されている。

日本の警察は4月はじめに最新の検査結果を発表し、千葉県の母子の中毒問題で、餃子の皮と材料中に最高20,000ppmに達する有機燐農薬を検出したと述べている。これは安全基準の6万倍以上であり、警察は包装以前に毒が混入された可能性が極めて高いと判断している。

1月末に勃発した毒餃子問題では、日本の三つの家族10人が入院しており、日本社会を大きく震撼させた。数千の民衆が衛生機関に体の不調を訴え、多くの日本消費者は中国から輸入された食品と距離を置き、中国食品の日本への輸出は激減している。

日本の警察は一連の調査を通じてすでに問題の餃子は中国で農薬を混入されたと断定している。しかし中国の公安当局は国内で農薬が混入された可能性を否定し、双方の主張は対立している。食品安全問題は胡錦濤と日本の福田首相と東京での首脳会談の重要議題になっている。


これを最初に読んだのはゆうべ(28日夜)なんですが、そのニュースはテレビでも報道されてないし、日本のネットを検索しても見当たらないし、不思議だなあと思っていました。

今検索してみたらようやく見つけました。

密封の袋内側から殺虫剤 中国製ギョーザ中毒事件 西日本新聞

中国製ギョーザ中毒事件、密封の袋の内側から殺虫剤検出 兵庫県警 産経ニュース

警察庁は、メタミドホスが中国で混入されたのは確定的とみて中国側に伝えている。捜査本部は、密封前の段階で混入されたことがあらためて裏付けられたとみてさらに詳しい鑑定を進める。


それでもテレビをはじめ主要メディアで大きく扱われていないということには変わりありません。すでに輸入され、過去にもメタミドホスが検出されていた商品だということでニュースバリューがないと判断されたのか、それとも、まさか胡錦濤の来日が近いから波風を立てることを避けているのではないと思うんですが。

警察庁は事実を中国側に伝えたそうですが、日本政府としても、福田首相が胡錦濤にどうなっているのかと問いただすのはもちろん、真相が究明されるまで徹底的に追及していくべきだと思います。


それにしても、めちゃくちゃなことをいう人がいるもんですねえ。






クアラルンプールのトーチリレーでチベット旗を掲げた日本人が中国系と思われる集団に取り囲まれるという報道がありました。マレーシアは華僑が多いので、「中国系」というのも地元の華僑を念頭においた表現だと思うんですがYoutubeにアップされた地元のStarによる報道Youtubeにアップされた地元のStarによる報道でははっきりと中国籍の中国人だと言っています。



マレーシアの華人はほとんどが自分はマレーシア人だという意識をはっきりと持っています。あなたにとって中国とはと聞くとただの外国だと答える人も少なくありません。もちろん中国系だという意識は強いし、中国に対して並々ならぬ関心を持つ人も多いですが、この動画に出てくるように、「中国、加油(がんばれ)」などと叫びながら行進したり、日本人を取り囲んで暴力を振るったりするほどの狂信者が大勢いるとは考えにくいのです。


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  1. 2008/04/30(水) 03:04:35|
  2. 毒入り餃子事件
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フランスの新聞が北朝鮮による拉致事件を報道

東トルキスタンの旗さっき長野のトーチリレーが終わりました。

沿道で青地に三日月と星の旗を振っている集団がいました。東トルキスタン(中共がいうところの新疆ウイグル自治区)の旗です。



それはさておき、今日の本題です。

拉致、仏で異例の報道=「悪夢」と反響呼ぶ ヤフーニュース

「北朝鮮にフランス人女性3人が拉致されていたとの情報が最近、仏紙フィガロに異例の大きな扱いで掲載された。」ということで、その Le Figaro の記事を読んでみることにしましょう。第二面の全面を使った記事でした。

英語に機械翻訳したものからの重訳ですから、完全だとは言えませんが、大意は捉えていると思います。

フィガロ拉致事件記事

彼らは北朝鮮の特務に拉致されたと言われている

それは想像もできないほど奇妙な話だ: 3人のフランス女性が1970年代後半に、ピョンヤンのスパイにフランス語を教えるため北朝鮮の特務に拉致された。それ以来、誰も彼女らの運命を気にかけない。これらの囚われの人たちは忘れられ、フランスの数え切れないほどの行方不明者のなかに埋もれてしまった。

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長の西岡力は、「いくつかの事件がこれに関連しています。」と言う。「北朝鮮は日本人を拉致しただけではありません。マカオ、タイ、韓国、フランス、イタリア、オランダ、ルーマニア、レバノン、シリアの人も拉致しました。」と福田内閣の拉致問題対策本部事務局のアメミヤトシオが付け加える。

北朝鮮による外国人拉致は長い間うわさにすぎなかったが、1979年から真実味を帯び始める: 前年に特務機関の当時のボスであるキム・ジョンイルのスパイに拉致された4人のレバノン人が、レバノン政府の要求でついに解放されたのだ。彼らは囚われている間三人のフランス人と一緒だったと語った。「私たちはパスポートを取り上げられ、スパイ活動のための訓練機関に送られました。金日成理論を信奉するよう叩き込まれました。その施設には28人の若い女性がいました。、3人がフランス人、3人がイタリア人、オランダ人が2人、中東からの女性が2人です。反抗することはできませんでした。

(1)そして、韓国の女優で1976年に北朝鮮に拉致されていた崔銀姫さんが、1986年にウィーンのアメリカ大使館に助けを求めた。彼女はスパイが管理するピョンヤンの「客人の家」でフランス人女性と出会ったと証言した。

そのうちの一人のフランス人女性についての話はこうだ: 解放された後の崔銀姫さんに直接インタビューした西岡力によれば、その女性はパリでアジアの金持ちの御曹司だと名乗る男に誘われた。そしてその男は女性を中国に連れ出し、緊急の用事と称してピョンヤンに連れて行った。ピョンヤンの空港に着いたとたん「フィアンセ」はいなくなった。北朝鮮警察が彼女にここで何をしているかと聞いた・・・そしてそんな「ボーイフレンド」など初めからいないと言った。かくしてその若い女性は客人の家に囚われることになった。金日成思想に服従しなければならないことを分からせるため、初めのうち彼女は毎日のように殴られたという。

三番目の証言: 1987年11月、アブダビとソウルを結ぶ満員のボーイング747を爆破し逮捕された北朝鮮のテロリスト金賢姫。
北朝鮮の独裁者キム・ジョンイルがソウルオリンピック前の韓国を攻撃するためにこの作戦を実行させたと彼女は言う。また、ピョンヤンに囚われているフランス人のことを聞いたことがあると言う。これらの話は、冷戦時代の小説のような事実だが、日本と韓国の何十人もの人々を悩ませている現実なのだ。

東京では17件を北朝鮮による拉致であると政府が公式に認めているが、犠牲者は100人はいると見られている。これらの拉致は憤怒をまきおこした。たとえば、めぐみの話は1億2千5百万の日本人に衝撃を与えた。1978年11月15日、めぐみは輝くばかりの幸せな青春時代をおくる13歳の子供だった。午後6時ちょうど、バドミントン部の活動を終えて学校の体育館をでた。交差点まで友人と一緒で、そのあとは灰色とベージュ色の家並みが続くいつもの帰り道を一人で歩いた。秋の日の夕暮れだった。海からの風が杉の木を揺らした。夜の帳が下りていた。母が彼女の帰りを待っていた。すでに帰っていなければならないはずだった。しかし彼女は帰らなかった。

20年後、両親は彼女が北朝鮮のスパイに拉致されたことを知った。大人になっためぐみは韓国で捕らわれた他の拉致被害者と結婚した。彼女は子供があり、そして自殺した。金正日はバドミントンのラケットと漂白された遺骨を返した。それは東京の研究所にゆだねられた。科学者のDNAによる判定は明らかだった: 否、それはめぐみの骨ではない。

75歳と72歳、日本銀行の元職員横田滋さんと早紀江さんはめぐみの両親だ。彼らはわが身を襲った不幸について列島を回って無数の講演をした。彼らは微笑み、苦悶を表にあらわさない。確証はないが、「私たちの娘は生きています。」と主張する。彼らは著書である「めぐみ」「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる 」をくれ、、娘の話や苦悩を語りながら、写真や英語で出版されたばかりの漫画を見せてくれた。

69歳の飯塚繁雄さんは北朝鮮による拉致被害者家族連絡会会長だ。「この悲劇が起こるまでは拉致という言葉さえ知りませんでした。」と彼は悲しげに言う。飯塚さんは、二人の子の美しい母親で1978年7月のある日突然姿を消した田口八重子の兄だ。「保育所から電話がかかってきて、妹が来ていないって言うんですよ。」「よく晴れた日で、妹のアパートはきれいに掃除されていて、彼女はブラウスを買ったばかりでした。」13年後、彼は彼女が北朝鮮にいることを知った。しかし、八重子がどのように拉致されたかがわかったのは2002年の秋だった。、

その年の9月17日、日本の小泉純一郎首相は「歴史的な」ピョンヤン訪問をはたした。彼は日本の植民地支配がもたらした損害を謝罪し、両国が関係正常化すれば100億ドルの援助をすると約束した。その気にさせられたキム・ジョンイルは、驚いたことに、すぐに日本人を拉致したことを認めた。長年の敵である日本に頭を下げ、遺憾の意を表しさえした。一ヵ月後、五人の拉致被害者が帰国した。日本人の心が強く動かされた。

拉致の次第はすべて同じだ。彼らはいつもと変わらない日常の中にあった。殴られ、大きな黒い袋に入れられた。ある者はデート中で浜辺に座っていた。ある者は薬物を飲まされた。気づいた時は北朝鮮の船の船倉で、縛られて袋に入れられていた。その後彼らは「客人の家」でともに過ごし、ときには拉致の経緯を語り合う機会があった。

彼らは叫んだ。八重子は「二人の子の世話をするために、私は日本に帰らなきゃならないのよ!」と、出産のときの腹の傷を自分を連れ去った者たちに見せた。「だめだ、絶対に返さない」と彼は答えた。

帰国者が語るところによれば、幼いめぐみは船の中で母を求めて〔壁をかきむしって〕両腕の爪をすべてはがした。

なぜこのようなおぞましいことが?

戦争のあと1953年に朝鮮が分断されたとき、停戦協定が結ばれなかった。北朝鮮は依然として南、日本、アメリカと事実上の戦争状態にあり、戦争ヒステリーの土壌の中で化石のような2千3百万の住民とともに異常さをますます強めている。外の世界との接触はすべて絶たれ、ソ連と中国が後見人としてこのダンテ風の政権をたてた。1976年、キム・イルソンの「クラウン・プリンス」はスパイ組織を近代化することを決定した: 大きく変化した西側世界にスパイが溶け込めるようにするため、外国語の教師が必要とされた。そのため北朝鮮人は手当たり次第に拉致した。女、子供、カップル、買い物帰りの母親と娘・・・

そしてこの地域に緊張緩和のときが来た。しかし、2002年の小泉首相と金正日の「歴史的な」会談のあとでも、日本国民の北朝鮮への怒りはおさまらなかった:非人道的な政権に人道援助を与えるなど論外だ。

いまだ北朝鮮に捕らわれている被害者の運命に対する感情はこの列島から消えない。そして、拉致事件の解決がない限り北朝鮮との国交正常化もないと日本政府が断言したため、事態は膠着状態になっている。日本は今厳しい袋小路におちいっている。北朝鮮にフランス女性が拉致されていると明らかになったことは、日本政府にとって極めて好ましい。日本政府はフランス外務省がこの問題に関心を持つことを望んでいる。ニコラ・サルコジ大統領は日本では人質問題における熟達で知られるが、昇る太陽の帝国を7月に訪問することになっている。



ほう、サルコジ大統領って、人質事件で成果を上げているのですね。

仏大統領:コロンビアの人質事件に介入 外交でも「腕力」

乗っ取られた仏豪華帆船の人質解放、サルコジ大統領が発表

サルコジ大統領,そしてリビア---ブルガリア人人質解放劇の裏側 


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  1. 2008/04/26(土) 15:50:55|
  2. 日本社会
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愚民をカラ喜びさせる中国の新聞

「なに、これ」と言いたくなります。

中国の「環球時報」のサイトで、「日本メディア: 恥知らずのスピルバーグとリチャード・ギア」という見出しを見つけたので、日本の新聞がそこまで中国べったりのことを書くのか?と不思議に思ってクリックしてみると、これは「日本時報」の記事でした。「日本時報」というのは英字紙「ジャパン・タイムズ」の中国語訳です。で、ジャパンタイムズのサイトで検索してみると、ありました。

What China and the world must do now 
(中国と世界が今しなければならないこと)

末尾を見るとUCLAのトム・プレート教授とあります。

つまりそれは日本のメディアとはいっても、おもに在日の外国人と一部の英語を勉強している日本人を読者とする、普通の日本人は読まない英字紙に掲載されたアメリカ人による論説なのですが、環球時報のその記事はそのことにはまったく触れておらず、ただ「日本メディア: 恥知らずのスピルバーグとリチャード・ギア」という見出しと、冒頭に次のようにあるだけです。解説も何もついていません。これでは誤解を招きそうです。

《日本時報》4月16日文章 原題: 中国と世界は今何をしなければならないか

以下は環球時報からの重訳です。

《日本時報》4月16日文章 原題: 中国と世界は今何をしなければならないか

最近チベットと2008年北京オリンピックの二つの問題において起こっている騒動に対して、中国に少しでも同情を示す欧米のメディアはひとつもない。しかし、バランスのとれた成熟した見方をしようとするなら、誰かがそれをやらなければならない。だから、我々が今そのような努力をするのがよい。

一般的にいって、西洋人(フランス大統領を含む)は、アメリカ人がテキサスをアメリカの領土だと見なしているのと同じように中国人がチベットをその領土の一部分だと見なしていることを理解していない。世論調査をして得られる結果は: 中国大陸だけではなく、中国香港や、中国台湾地区(※1)の中国人ででさえためらうことなくチベットは中国の一部分だと認識しているということ。これには街角の通行人ばかりではなく、著名な専門家や教授、ジャーナリストでさえも一致しているのである。

リチャード・ギアはアメリカの並みの俳優だが、同時に、チベット問題においては過激分子だ(※2)。彼は心のままにやりたいことができ言いたいことが言える。なぜなら、アメリカは人が言いたいことを何でも言える自由の国だからだ。

ダルフール問題を口実にして(※3)、アメリカの映画監督スティーブン・スピルバーグは2008年オリンピック開会式の芸術顧問を辞した。これもスピルバーグが彼の国でやりたいことが何でもできるからだ。しかし、この1993年《シンドラーのリスト》で正義を高唱した監督が(※4)、同時代の中国とナチスドイツを混同して区別しないとしたら、彼の歴史問題を比較する水準は彼の映画の才能に及ばない。

近年、中国はオリンピックのために勇敢な称賛されるべき努力をし、激烈な競争の中、公明正大にオリンピック開催権を獲得した。その後、中国は巨費を投じて世界で今までなかったようなすばらしいオリンピック会場を建造しただけでなく、北京のインフラ水準を向上させた。中国は世界に向かって最もよい面を示す機会を得た。

世界のスポーツ選手について言えば、彼らはオリンピックに参加するために何年もつらい訓練をしてきた。彼らは当然、抗議者に邪魔されることなく自己の運動能力を示す機会を得るべきだ。だから私から見て、ギアやスピルバーグらチベット問題上の過激分子(※5)がなしていることは、彼らの恥知らずで無礼で拙劣な時機選択を示している。


中国人にとってのチベットはアメリカ人にとってのテキサスのようなものだって? たとえテキサスがアメリカがメキシコから不当にぶんどったものだとしても、今のテキサスにはともかくダライラマが言うところの「文化的虐殺」の状況にあるわけではない。

イギリス人が「インドは日の沈まぬ大英帝国の不可分の一部である」と見なしていれば、インド人と世界の人はそれを理解しなければならないのだろうか。冗談ではない。

Tom Plate という人の文章は前にも 駐米韓国大使と安倍首相の謝罪を比較する でとりあげました。「なかなかいいことを言っている」と書いたんですが、今読み返してみると、そうとも言えないような気がします。だからあれは撤回します。


これは転載記事ですから英文を中国語に正確に訳さなければならないはずなんですが、そこはやはり中国の新聞、都合の悪いところは適当にごまかしてあります。

(※)を付したところは中文訳に疑問があるところです。重箱の隅をほじくりますから、面倒な方は-- --のところまでとばしてください。

(※1) 中国香港 中国台湾地区
原文ではただの  Hong Kong と Taiwan です。やり方がせこい!

(※2) 過激分子
原文では activist 「活動家」。

(※3) ダルフール問題を口実にして
原文は、over Beijing's alleged diplomatic shortages regarding Darfur
「ダルフールに関して北京政府の外交がいたらないと言われていることで」
「口実にして」というのはもとの中文では「借口」で、真の理由がほかにあるときに使う言葉ですが、英文の over にはそんな意味はありません。
スピルバーグはまさに中共政府のダルフールへの政策に抗議してやめたんです
shortages なんてかなり微温的な表現だと思いますが、少しでも批判的と思われる箇所は改竄し、「口実」という原文にない意味まで付け加えています。

(※4) 正義を高唱した監督
これは誤訳。原文は the justly acclaimed director 。
「正当にも称賛された監督」(監督は称賛されたが、確かに称賛されるに値する監督である)という意味。

(※5)過激分子
ここも原文では protesters (抗議者)です。「活動家」や「抗議者」などでは、何か正義のために抗議活動をしている人々という印象を与えるからまずいと考えたのでしょう。

-- --
これらは文章表現上でちょっとした改変を加えただけなんですが、じつはもっと重大なことがあります。

皆さんも変だと思っておられるのではないかと思います。
そうです。「中国と世界は今何をしなければならないか」と題された文章に、中国が今しなければならないことが書いてないんです!

じつは、この環球時報の記事には Japan Times の Tom Plate の論説の前半部分しか掲載されていないんです。

後半に中共が耳にしたくないことが書いてあったからでしょう。

では後半部分から、環球時報が国民の目に触れさせたくなかったところを抜き出しましょう。

中国は何年も前から、自治を高度化させることについてダライラマと礼儀にかなった協議をするように忠告されてきた。この老人は最悪の敵というにはほど遠い。彼とその仲間が求めているのは多かれ少なかれ中国が香港に与えた待遇にすぎない。そして香港への待遇(一国二制度、まさにあなたたちの小平のやり方)は実際立派に機能している。

中国がなすべきは、共産党流の高慢な態度を改めて、ダライラマ睨下にチベットの新たな自治について中国高官と協議するため訪問するようお願いすることだ。その協議には、ほかでもない中国のナンバーツーの温家宝を指名したい。この中国首相はほとんどいつも器用で繊細な外交を展開している。これが中国のこの問題への取り組みにいちばん欠けていることであって、どうしても必要とされていることだ。

中国は銃を突きつけられての交渉はこのまない。しかし、やかましい国際世論にさらされるというこの事態は、中国の敵と自分自身のドジが引き起こしたことだ。オリンピックの成功と自国の国際イメージを回復させるのは今からでも遅くない。しかし、温首相と胡錦濤主席がもしこの危機を解決したいと思うなら、まず自国の頭に血が上った排外主義者たちをコントロール下におくことだ。それができたら、世界は夏の間は黙って、オリンピックを盛大に開かせる必要がある。


環球時報のやり口を詰ったりプレートさんのノーテンキさにあきれたりと、まったく今日は忙しいです。

「それができたら」って、できるわけがないじゃないですか。というより、するつもりがない。

「この危機」とプレートさんは言いますが、彼らにとっての真の危機は「体制の危機」だけです。オリンピックを開催して国際的な名声を得ることも望んではいますが、そんなものは体制の維持に比べたらどれほどのものでもない。チベットを強圧的に押さえつけることが「中華人民共和国」という帝国を存続させていくために必要不可欠だと彼らは考えているのであって、それを国際的なイメージなどという屁のツッパリにもならないもののために犠牲にするつもりは露ほどもない。

「頭に血が上った排外主義者たち(つまり糞青)をコントロールしろ」と言いますが、彼らはむしろ反対のことをやっています。CNNやドイツの雑誌などを槍玉に挙げて排外主義を煽れるだけ煽っています。共産党政府は日ごろから国民に国を愛することは党を愛することだと錯覚させる教育を行っています。外国に対する敵意は祖国愛を強化し、体制の引き締めにつながるのです。

ですから外国から批判されることは、共産党にとっては「危機」どころか逆に好都合な面があるんです。


とまあ、言うべきことはたくさんあるわけですが、とにかくこの論説が後半部分において中共政府のやり方を批判し注文をつけていることは確かです。

共産党の機関紙「人民日報」が出している「環球時報」はしかし、都合の悪い部分を隠すために訳文に手を加えただけでなく、肝心の後半部分をばっさりとカットしてしまっています。そうすることで、この論説の筆者があたかも欧米のマスコミを批判して一方的に中国側の肩を持っているかのように見せようとしているのです。

しかも、なぜか筆者がアメリカ人であることを隠して、これが日本人が書いたもののように見せかけています。

この記事につけられた中国人読者のコメントを見ていきましょう。

緑字は筆者の感想と注釈です。

日本よ! 引き続き公正であることを望む! ありがとう! あなたたちに対する見方が変わった! ああ・・うれしい・・

スティーブン・スピルバーグについて言うなら、これは才能の問題ではない。絶対に中華民族に対する偏見だ。

日本人はフランス人よりずっと良い!

スピルバーグとギア、犬のションベンの映画はもう見ない!

見間違えじゃないか、これが日本のメディア?

ありがとう!

事実が証明している、北京オリンピックボイコットは間違った選択だ。

日本はよく言った、リチャードギアとスピルバーグは恥知らずだ。

鬼子も公正なことを言う。

死屍〔スティーブン・スピルバーグを省略して不吉な漢字で当て字をしたもの。中国人はよくこれをやる。〕は何様だと思ってるんだ。恥を知れ! SHIT!

信じられない! ありそうにない! 日本? ほんとに彼らが言ったのか?  
あんたは正しい!

欧米の一部の人はやりすぎだ。日本人にも正義を重んじる人がいる。

あのクズは何をしようというんだ。あいつらを死に絶えさせろ。やはりあいつはユダヤ人だ。第二次大戦のときに中国人が何をしてやったか忘れたのか。恥知らず。

信じられない。今度は小日本が我々に味方している?さてもおかしなことよ。

日本が中国のためにものを言う、めずらしい。

日本はこのような声をあげるべきだ。そうすれば中国での印象がよくなる。

この文章はよく書けてる! 日本はやはり自分の位置をはっきり認識すべきだ。どうであれ結局は東洋の国なのだから。

小日本が言っていることは正しい。日本人は嫌いだが、君を支持する。君が誰だかは知らないが、君は公正な立場に立ってものが言える。君を支持する。立派だ!!!
ごくろうさん

ずっと正規版の映画を支持してきたが、これからはスピルバーグの映画は例外だ。海賊版業者が彼の作品を大量に複製することを望む。みなが世界へ打って出て世界各地で彼の映画の海賊版をばら撒け。

人間の話ができる日本人をはじめて見た。

日本の大阪が〔オリンピック開催投票で〕敗れたあとすぐに北京に一票を投じた。国連事務総長選挙で、中国はアジアから出すことを要求した。世界がアジアから出すことに同意したとき、中国は黙り始めた。これは少し毛おじさんの矛盾論のようだ。日本がいつの日か本当の東洋の立場に立つことを望む。

国連事務総長選挙の話は意味が良くわからないです。
「東洋」の国はみな中国の属国だと誤解している人が多いですね。
関連記事: 日本は中国の娘になれ

日本の左翼新聞に違いない。だが非常に客観的だ。信ずるに値する。

日本の左翼新聞........親中国
日本の右翼新聞........反中国

これが日本の新聞だとはにわかには信じがたい。

これが日本人が言ったことか? 少し疑う。

日本人は中国を理解しているから。そして日本人はまた理性があるから。
中国の問題を見るに、アジアの国と欧米の国は違う!

この人も誤解している。これはアジア対欧米の問題ではない。アジアの国がすべて中国のような抑圧国家だと思うな。韓国人も猛烈に中国を非難しているぞ。

日本にどんな意図があるにせよ、我々が必要とするのはよい結果だ。このような文章はやはり良い面がある。

いったい誰が我々の友人なのか??? ヨーロッパか、それとも我々が長く排斥してきた日本か???

日本メディアのこのような話を聞いて心が温まる。

外国の報道記者がみな事実を歪曲して中国を攻撃しているときに、欧米の中国に対して友好的でない人を客観的に批判評価できる友人もいる。我々の友人に違いない。我々は、団結し、欧米の人民に向けて宣伝を強化し、彼らがうそとデタラメだまされることのないようにしなければならない。

よく言った。日本に好感を持った。

日本にもいい人がいたんだ!

このような声に本当に感謝する。

リチャード・ギアとスピルバーグがなんだ。ただの役者だ。中国人民はあんな恥知らずのげすのごろつきは歓迎しない。半歩でも中国領土に足を踏み入れたら、あんなやつらぶっ殺してやる。すべての帝国主義は紙に描いたトラだ。アメリカの馬鹿野郎をあの世へ送ってやれ。

この問題においては日本のこのメディアの報道は客観的だ。

日本を見直した。

この報道は割合客観的で正確だ。

支持する! 公正な評論だ!

------

記事を書いた記者や環球時報の編集部員たちもこのコメント欄を読んでいるだろうに、読者が誤解に基づいてああでもないこうでもないと言っているのに、知らせてあげようとしないんですかねえ。そうか、はじめから誤解させるための記事なんだから、知らせるはずもないか。

読者のほうも、「日本時報」がジャパンタイムズのことだと知っている人が一人もいないのかなあ。ネットでもとの記事を探してみようという人が一人もいないのかなあ。そうか、言論統制でジャパンタイムズは読めないようになっているのかな。それとも、真実を知らせる投稿は即刻削除されたのかな。

それにしても、環球時報がほかの記事で、欧米のマスコミが事実を歪曲しているだの、捏造しているだのと大騒ぎしているときに、自国民をだまして平然としていられるこの神経、中国らしいといえば中国らしい。

関連記事: 毒餃子捜査-再実験のすすめ

こんなものに踊らされて怒り狂ったりぬか喜びしたりしている中国人が哀れに見えてきます。

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  1. 2008/04/21(月) 10:51:18|
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此地無銀三百両

最近、FC2 で中国人が中国語で書いているブログをよく見かけます。本文は中国語なんですが、日本のFC2 ですから、傍らの「プロフィール」「リンク」などの表記は日本語です。ブログを管理するにも日本語が必要ですから、彼らはある程度の日本語ができるのでしょう。時たま日本語も見かけますが、てにをはがおかしかったり、濁点が間違っていたりするのはご愛嬌です。

そんなブログは日本かぶれの女性がやっているものが多いのですが、変り種を見つけました。ゴリゴリの糞青です。たぶん日本への留学生でしょう。

nihonnwotaberu
想説就説 (言いたいことを言う)

プロフィールのところにこういうものを掲げていて、笑わせてくれます。

別の掲示板では同じような動画で、中国が日本を蹴っ飛ばすのをアバターにしてるやつもいました。



さて、いつものように反応の遅い当ブログですが、前回の続きで、青衛兵はなぜ火を消したのか、です。

下記の西日本新聞の記事のように、火が消されたのは混乱と妨害を避けるためだと、日本の多くのメディアでは報道されているように思います。

聖火リレー打ち切り パリ、妨害相次ぎ炎消す

 エッフェル塔を出発した聖火リレーは、炎を消そうとする者が沿道から飛び出したり、車道に寝そべるなどの妨害活動が頻発し、進行が大幅に遅れた。このため中国側が終盤のリレー中止を主催者に要請。聖火トーチは残り3分の1の地点からバスでゴールの競技場へ直接運び込まれた。


しかし、前回リンクした映像ではそれほどの差し迫った状況にあったようにも見えず、真の理由はほかにあったのではないかと感じられます。

果たして前掲記事の後段に次のような記述がありました。

パリ市庁舎前では式典が予定されていたが、これも中国側の要請で中止となった。同市庁舎正面にはドラノエ市長の指示で「パリ市は世界各地の人権を擁護する」と書かれた横断幕が掲示されていた。同市長は「中国側がパリ市の対応を嫌った」と語った。


ニューヨークタイムズも書いています。

中国の組織委員会は最後の区間を唐突に中止にした。そこには「パリ市は世界各地の人権を擁護する」と書かれた横断幕があった。


どうやら、人権擁護を主張する横断幕を中国当局が自国への侮辱とみなしたことが聖火リレーを中止させた真の理由だということのようです。

なんとも間抜けな話です。

「パリ市は世界各地の人権を擁護する」というは、ごく当たり前の一般論を述べただけのことであって、とくに中国を名指しで非難しているわけではありません。これを自国への侮辱と受け取るということは、自国において深刻な人権侵害が行われていると言っているのと同じです。中国には「此地無銀三百両」という言葉がありますが、つまり、中共が対内的対外的に宣伝していることはすべて嘘であると自ら白状しているということです。

もちろん、中国の人権侵害のことがパリ市長の念頭にあったことは疑いありません。しかし、中国当局が「民主的な中国」という虚構に一貫性を持たせようとすれば、これは無視するほかなかったはずなんです。

国内での言論弾圧の思考法を外国でまで実践して顰蹙を買った一例です。

冒頭で紹介した「想説就説」はこう書いています。

誰もが見て取れる。パリ市庁舎に掲げられたヤク虱旗〔チベットの「雪山獅子旗」のこと・ヤクはチベットで飼われている家畜〕は中国を侮辱することを意図している。だから中国側は市役所広場での簡単な式典を中止にし、市役所前を堂々と通り過ぎた。この挙はパリの「菊花市長」(GAY)を大いに失望させた。〔しかし、中国語というのはなんとあからさまで汚い表現を使うんだろう。〕

だから言おう、デブ〔ダビド・ドイエのこと〕よ、うらむんならお前らの菊花市長のやりかたをうらむんだな。中国とは関係ない。

しかも中国側護衛は彼の胸に規則違反のバッジを発見して、はずすよう命令し、デブが持っているトーチの火を消し、車に乗り込んだ。この場面を見たときは死ぬほど笑い転げた。


「規則違反のバッジ」とはこれです。

パリ聖火リレーでバッジ「より良い世界を」

パリで7日行われる北京五輪聖火リレーのランナーやフランスの五輪選手らのグループは4日、「より良い世界を」 と記したバッジを着用して聖火リレーに臨む考えを明らかにした。

チベット情勢など中国の人権状況に対する懸念が念頭にある。アトランタ、シドニー両五輪の柔道金メダリスト、
ダビド・ドイエさんらが記者会見を開いて説明した。


たとえ、チベット情勢など中国の人権状況に対する懸念が念頭にあったとしても、「より良い世界を」 という言葉自体は当たり障りのない当たり前のことで、政治的宣伝活動を禁じたオリンピック憲章に違反するものではないでしょう。

それを中国当局がはずさせようとするのは、これもやはり、中国政府のなしていることが世界をより良くしていこととは反対の方向にあることを示しています。

この中国人ブロガーは、青衛兵がドイエ選手が持つトーチの火を消すのを見て笑い転げたそうです。彼はその前の「世界最美的天使」と題した記事では、パラリンピックに出場したことのある車椅子の女子フェンシング選手が襲いかかる「チベット独立派」から体をはってトーチを守ったことを称賛し、涙を流しています。

彼は自分が書いていることの矛盾にまったく気がついていません。中国人としての自尊心と外国人への敵意を満足させることを欲するあまり、まともな思考能力さえ失ってしまったようです。彼に限らず、これが多くの中国人に見られる態度です。


前回引用したasahi.com の記事の結びはこうなっています。

 日本で活動するジャーナリスト莫邦富(モー・バンフー)さん(55)は北京五輪を「立春」になぞらえる。「その前後では違いははっきりしないが、花が咲く春を呼び込む節目。中国は格差など問題も抱えているが、五輪は開発一辺倒からの転換点になるのではないか」とみている。


最近のチベット騒乱やオリンピック聖火リレーでの騒ぎに対する中国政府の対応を見れば、中国では「立春」どころかまだまだ「厳冬」が続くといえそうです。


と、そうこうするうちに事態はさらに発展して・・・

パリ市長、ダライ・ラマを名誉市民に 中国さらに刺激 (産経ニュース)

これも『「菊花市長」を大いに失望させた』効果かもしれませんね。


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  1. 2008/04/18(金) 07:06:50|
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青衛兵は良い猫だ

久しぶりの更新です。今回は、当ブログのテーマからは外れますが、今話題になっている聖火リレーについて意見を述べてみようと思います。

まず、asahi.com の記事からご覧ください。

世界に自信得る装置 オリンピック
■64年、東京―「3分で人生変わった」聖火ランナー


聖火の火が、いまも燃え続けている――。そう聞いて、鹿児島に飛んだ。64年に開かれた東京五輪で、アテネで採火された聖火が沖縄経由で空路運ばれた日本本土最初の地だ。

 鹿児島市の郊外にある県立青少年研修センター。「希望の火」と名付けられたその火は、本館ロビーの船舶用ランプの中で、オレンジ色に燃えていた。3センチほどの炎がゆらりゆらりと揺れる。

 82年に当時の次長が知人から譲り受けた。知人は聖火リレーのときに離島の小学校長から「島の子どもにも見せてやりたい」と懇願されてこっそりと分火、自宅で保存していたのだ。

〔後略〕


実際に燃やしているのはそこらで調達した燃料なんだろうし、元の火がウン十年前にどこか外国で点火されたものだろうと、今ライターで点けたものだろうと、なんの変わりがあるんだろう、世の中にはくだらないことに意味を見出す人がいるんだなあ、ご苦労さんなことで、だいいち、途中で不用意に火を消してしまってあわててつけ直したものではないと誰にも証明できないではないか、と、私自身は皮肉っぽくつぶやいてしまうのですが。

失礼しました。不謹慎でした。やはり、その人は聖なる火を守り抜いていくことに価値を見出している人であり、自分自身に対しても誠実な人なんだろうと思います。

その、愚直なまでの律儀さの対極に位置しているのが例の中国から派遣された「聖火防衛隊」です。

類似のものは皆さんももうご覧になっているかと思いますが、パリで行われた聖火リレーの映像です。



(どなたか、フランス語のわかる方がおられたら、翻訳していただけるとありがたいのですが。)

3分03秒あたりのところで、青ジャージの「聖火防衛隊」のうちの一人が、なんと、フランス人聖火走者の持つトーチの火を有無を言わさず消してしまいました。走者は柔道の金メダリスト、ダビド・ドイエ(※)とのことですが、かれは「ノーノーノーノー」(またはノンノンノンノン?)と叫んだきり、あっけにとられたように見ていました。あっけにとられたのは彼だけではないでしょう。テレビを見ていた全世界の人が同じように感じたに違いありません。

なにしろ、聖火というものは、鹿児島で東京オリンピックの火が今も燃え続けているように、ひとつの火をひと時も絶やさずに連綿と守り続けていくことにこそ意義があるものです。北京オリンピックの聖火リレーなら、ギリシャで採火された火が北京の開会式会場の聖火台に点火されるまで、走者から走者へと絶やすことなく受け渡していくから「聖火」なのです。

にもかかわらず、不可抗力ならともかく、当の走者と、そして世界中の観客の目の前で無神経にも故意に火を消してしまったのですから、これほど聖火リレーの精神を根本から冒涜する行為もないでしょう。

後で触れるフランスのブロガーなどは、ロンドン、パリと続く彼らの傍若無人な行動をさして、悪名高い文化大革命の時の紅衛兵を思い出すと書いていました。彼らは青いジャージを着ていますから、青衛兵とでも呼ぶことにしましょうか。(中国語式に言えば「藍衛兵」ですが)
というのも、聖火を防衛するどころかぶち壊す彼らを、聖火「防衛」隊などとは到底呼べるものではないからです。

あるいは彼らは言うでしょう。種火があってそこから再点火するので何の問題もないと。しかしです。青衛兵が火を消したのは、ドイエ選手が受け持った距離を聖火を持って走った後、次の走者のトーチに点火しようとしたその瞬間です。彼が走ったのはギリシャから北京へと続く聖火リレーの欠かすことのできないひとつの行程であるはずです。何のために走ったのか。前の走者から受け継いだ火を次の走者に受け渡すためです。

青衛兵がその火を有無を言わさず消してしまったのですから、彼が聖火走者としての自分の行為を無にされたと感じるのは当然のことでしょう。怒るのも無理はありません。

他人の心情を踏みにじることを意に介さない如何にも無神経な行為です。うーん、中国人らしいなあと感じるのは私だけでしょうか。

どこかの掲示板に、「小平の白猫黒猫論だな。」と書いている人がいました。「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫だ」ということですが、この場合は、中共のチベット侵略を非難する人権派にとっては、青服であれなんであれ、聖火を消すのがよい猫だというわけです。

聖火走者を取り囲んで伴走し、あらゆる妨害を排除しているように見えながら、自らが聖火リレーの意義を根本から破壊しているのだから皮肉なものです。


では、青衛兵はなぜ火を消したのか、次回はその本当の理由を考えて見たいと思います。


(※)日本にとっては因縁浅からぬ選手です。

幻の一本」篠原選手対ドイエ選手の試合を検証する
ドイエ暴言!!!もう許せん!!!


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  1. 2008/04/16(水) 08:28:02|
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