得がたくも貴重な謝罪の技術
過度に誠実味を帯びた誇張表現は、実は、誠実さの足りない控えめな表現よりももっと困ったものだ。
前者<過度に誠実味を帯びた誇張表現=訳者注>の範疇に入るのはおそらく、バージニア工科大学の悲劇の後になされた最も馬鹿げた発言だろう。
そしてそれは、もう死んでしまった、気の狂ったチョ・スンフイに対して責任を負わなければならないのは韓国人だと考える非韓国人の発言ではない。
実際、幸いなことにアメリカ人は概して、その出来事に単純で人種差別的な類型化をしなかった。我々は少なくともそのことについては安心しても良い。
「最も馬鹿げた発言大賞」はなんと韓国人に与えられる。しかもその他の点では威厳のある韓国人だ。
それは李泰植(イ・テシク) 、ほかならぬ駐ワシントン韓国大使だ。
韓国系アメリカ人が非常に価値のあるエスニックマイノリティであるという、まったく立証する必要もないことを証明しようとするかのように、彼はアメリカ中の韓国系アメリカ人が32日間の断食を行うことによって懺悔することを提案した。
これはチョの手にかかって死んだ犠牲者32人の一人につき一日の断食をするということだ。
この提案は単に極端すぎるというだけではない。大使は、まるですべての韓国系アメリカ人の首にコンクリートをくくりつけて深い海の底に投げ入れようとしているかのようだ。
しかし、後者<誠実さの足りない控えめな表現>の範疇では、その誰も望まない賞を、戦時中隣国に対して犯した残虐行為を不承不承にしか謝罪していないように見える日本の政治家に授けようという韓国人もいるだろう。
先月<3月>、日本の安倍晋三現首相はその範疇において猛烈な批判にさらされた。
首相(その時は首相になってまだ半年)は、韓国人「慰安婦」が(ほかのアジアの女性とともに)日本占領軍によって性奴隷になることを強制されたということを否定したようだ。
それはひどく不謹慎な発言で、まったく愚かだという以外にないが、さらに悪いことには、その驚くばかりの不必要な発言はおそらく率直な気持ちから出たものだということだ。
しかしながら、安倍首相はそれ以来三回にわたり態度を変えた。
彼は日本の国会で1993年の公式の謝罪の精神にのっとって謝罪した。
東京でのアメリカのニュースメディアとのインタビューで、彼はその謝罪をさらに発展させた。
雑誌ニューズウィークの編集者に彼は言った。
「彼女たちにそのような苦痛を与えたことを大変申し訳なく思います。私たちは女性たちが慰安婦としてそのような辛苦に耐えたという状況に責任を感じます。」
そして今週はじめ、東京の首相官邸で質問した記者に同じ謝罪を繰り返した。
続いて日本政府が、第二次大戦中に中国女性を性奴隷にしたことを日本軍の罪とした1948年の国際法廷の評決に不服はないとする声明を発表した。
確かに、安倍の政府は非を認めるようアジアの隣国や最重要の同盟国であるアメリカから強い圧力を受けた。そして首相は今週ワシントンを訪問して、ブッシュ大統領と週末をキャンプデービッドで過ごすことになっている。
彼は、全体に影響を及ぼさないようにこの問題を取り除いておく必要があった。
そして予想通り、韓国のメディアにはこの謝罪を嘲笑するものがあった。
韓国の有力紙朝鮮日報は社説に、「安倍はリップサービスをやめるべきだ」と見出しをつけた。
温室育ちの(あるときはほら吹きの)韓国活字メディアは、少なくともその保守的なもの(ほとんどだが)は、おそらく日本の首相の謝罪に決して満足することはないだろう。
韓国メディアがもっと人道的で、事の本質を見通す力があったなら、安倍の発言を言葉通りに受け取り、今後数年、日本の行動がこれらの言葉を反映するとみなしていただろう ― そうでないことが明らかになるまでは。
人を吊るし首にする前にせめて公平なチャンスを与えろ!
すべての国家と文明が過去に恐ろしい過ちを犯したのであり、それに対して今の世代に責任はない。
歴史の事実を認めて折り合いをつけることが最も望ましいが、過去の罪をことさら取り上げて未来の前進を妨げるのは無益であり非生産的だ。
謝罪は、事実を反映させようとする人間同士の意思疎通がすべてそうであるように、いかに大雑把であろうとも、多かれ少なかれ、対象である事柄につりあった表現である必要がある。
その点で、日本の首相の謝罪は韓国大使の謝罪よりもはるかに理にかなっており ― そしておそらく、より有益なかたちで誠実であると私には感じられた。
Tom Plate, a full-time professor at UCLA, is the author of Confessions of an American Media Man, to be published next month in the US

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