日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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民族自尊官能症にかかった中国人

人民日報のウェブサイト「人民網」にあった記事です。かなり大きな見出しでしたから、政府が声を大にして主張したい事なんだと思います。


中国人は誇りを失ったのか

中華文明について話せば我々は常に誇りを感じる。思想を語れば四書五経、文学を語れば唐詩、科学技術を語れば四大発明、山河はかくも美しく、さらには無数の英雄が目白押し、……しかるに、21世紀にはいった今日、中国人は栄養が足り、きちんと洋装をし、広い家に住んでも、「傑出した人物を数えるなら今日を見よ」という気迫と感覚を探しあぐねているようだ。筆者は魯迅先生の随筆に学んで嘆きの声を発する。:「中国人は誇りを失ったのか?」

日米両国の前では中国人は心理的劣勢がある

私はこのような論調をためしに世界五大陸から来た同僚たちに聞かせてみたことがあるが、みな異口同音に異議を唱えた。中国人がどうして誇りをもてないのか。10%の経済成長、1兆ドルの外貨準備高、世界に行き渡る“メイドインチャイナ”、2008年オリンピック、それに宇宙を廻る“神舟”人工衛星は少なからぬ外国人を羨ましがらせる。まだ何が必要なのか? アフリカから来た人は「中国とアフリカはどちらも発展途上国」という話を聞きたがらない。大上海の新天地とラゴス(ナイジェリアの最大都市)の貧民窟、中国とアフリカが同じ第三世界に属するなどとどうして言えようか?

ところが、この外国人が見ているのは表面の現象に過ぎない。外国人にはっきり言えないことを我々中国人は自省してみなければならない。よく国内のメディアで他国が「中国人の感情を傷つけた」事例を見る。なぜ傷つけられるのがいつも我々なのか考えたことがあるだろうか? 中国人民の感情はなぜそんなに脆弱なのか? ネットで検索してみれば、「中国人の感情を傷つけた」このひねくれた言葉が数万件ある。

本当に我々の感情を傷付けることもなくはない。たとえば分裂勢力を許容するとか、A 級戦犯の亡霊に参拝するとか。しかしこれらの重要な政治問題を除けば、一部の中国人はアメリカや日本や西洋先進諸国が我々をどう見ているかについて敏感すぎるのではないか? たとえば、西洋の国の商業広告の中で直接間接に少しばかり中国文化を軽視する意味があれば、または中国市場で販売する商品に品質上の問題があれば、我々はすぐに侮辱された、傷つけられたという感情を持つ。

それに比べてわが国にかかわる小国の行為はあまり気にしない。利益摩擦は基本的に中国人の重大な反応を引き起こさない。我々は十分な忍耐心でこれらの国の変化を待てる。同じような利益上の摩擦で、または中国文化との間で生じる矛盾で、どうして一部の人は米日等の国と小国に対する態度が違うのか? 原因のひとつはおそらく、アメリカ日本の総合国力、平均国民所得が中国を大幅に上回っているため、彼らの前では一種の心理的劣勢があり、口で認めるかどうかはともかく、実際は自分を弱者の立場においている。だから何かにつけてすぐに他人に“傷つけられた”と感じるのだ。

(中略)

ある種の中国人は“民族自尊官能症”にかかっていて、外国人が中国人に言う片言隻句を過度に気にかけて、少しでもいい話を聞くとうれしくて足が地に付かない。

(中略)

世界に打って出る中国人はバランスの取れた心構えで広い世界をじっくり観察し、胸襟を開いて西洋文化を体験し、西洋現代文明の精髄と中国伝統文化の遺伝子の衝突の中から、さらに想像力と包容力のある新中華文化を融合させるひつようがある。そのとき、我々の度量はさらに広くなり、我々の民族の誇りがおのずと生じてくるだろう。

(筆者はアジア開発銀行プロジェクト開発官員)


「中国人の感情を傷つけた」を「捜狗」というサーチエンジンで検索してみました。 4,277,339 件ヒットしました。最初の2ページの20件のうち、11件は日本に関するものでした。

「西洋の国の商業広告の中で直接間接に少しばかり中国文化を軽視する意味があれば‥我々はすぐに侮辱された、傷つけられたという感情を持つ。」
とは次のようなことでしょう。


[北京 9日 ロイター]
ナイキは、中国で禁じられているカンフーの達人の攻撃をフィーチャーした バスケットシューズのCMを流したことを謝罪した。 ナイキは1970年代の香港のカンフー映画のヒーローを再現しようとしただけだった、という。

ラジオ・映画・テレビを管理している政府機関は6日、 ナイキの「恐怖の部屋のレブロン・ジェームズ」のCMを放送中止にするよう命じた。 このCMは一般市民の怒りを触発し、国民感情を害したという。

CMで、NBAのクリーブランド・キャバリアーズのフォワード、レブロン・ジェームズ(19)は、 アニメ化された敵を楽々やっつける。 その中には白髪のカンフーの達人、中国の伝統衣装を着た2人の女性、2匹の龍が含まれている。 ジェームズは、まるでビデオゲームのキャラクターの様に高いレベルの「部屋」に上がって行く。

ロイターが入手したナイキの文書には 「ナイキは、『恐怖の部屋のレブロン・ジェームズ』のCMで感情を害された中国の消費者の皆様に 深くお詫び申し上げます」と書かれている。

「CMのアイデアは、1970年代の香港のカンフー映画です。 アジアの若者がバスケットボールの試合で感じる恐怖を克服しよう、 というメッセージが送れると考えたのです」

当局によると、
「テレビが国家の威厳・利益と中国の伝統文化を守るために厳守しなければならない規定を破った」 ことで、問題のCMは「世間の強烈な怒り」を引き起こしたという。

ナイキは先月、やはりジェームズとアニメを組合せたCMを、 極めて厳格な国、シンガポールで放映、物議をかもしたばかり。 マスコミ報道によると、約700人が抗議のデモを行い、約50通の苦情が来たという。


こんなこともありました。


【北京4日共同】トヨタ自動車は4日、中国市場で11月から販売を始めた現地合弁生産の スポーツタイプ多目的車(SUV)ランドクルーザー(中国名・陸地巡洋艦)など2車種の 雑誌広告が「中国の民族感情を傷つけた」と批判を受けたため、インターネット上に 公開謝罪文を掲載した。
 問題となったのはランクルとランドクルーザープラド(同・覇道)の広告。 同社中国事務所によると、中国の20以上の雑誌に掲載されたという。
 広告会社によると、ランクルが中国の旧型トラックをけん引しているデザインと、 プラドに中国の伝統の象徴である石造りの獅子が敬礼するデザインが、 それぞれ中国人の自尊心を傷つけたと批判されたという。
石造りの獅子は旧日本軍侵略の象徴になっている北京市郊外の盧溝橋の欄干上にもあり、 批判がより広がったとの見方もある。
 トヨタは謝罪文の中で広告掲載の取りやめを明らかにし 「中国の消費者に最も満足してもらえる製品とサービスの提供に努力する」と表明した。



「中国市場で販売する商品に品質上の問題があれば、我々はすぐに侮辱された、傷つけられたという感情を持つ。」
は、最近のSK-Ⅱ騒動のことが念頭にあることは明らかですね。

こうしてみると、この記事の趣旨は現今の中国に蔓延する過度の民族主義をたしなめることにあるようです。胡錦濤政権は江沢民時代の反日民族主義路線から現実路線にはっきり転換したということです。

これまではもっぱら共産党の正統性維持など政権の都合から民族主義をあおってきたわけですが、去年の反日暴動などのように、その弊害のほうが目立ってきました。彼らも外の世界を意識し始めたようで、あれが中国という国の恥だということが理解できるようになった。北京オリンピックでおととしのサッカーアジアカップのような騒動が起こったら目も当てられないということで、今から国民を教育しておこうということでしょう。

ですからもちろん胡錦濤が親日になったとか、国際的な道理をわきまえるようになったということではありません。

それは中国政府の報道官の次のような発言でもわかります。


中国外務省の姜瑜副報道局長は9日の定例記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近のガス田で建設していた採掘施設「八角亭」の稼働をめぐり日本側が抗議したことに対し、「中国近海で進める正当な開発活動であり、日本側が懸念や憂慮を示す必要はない」と反論した。


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テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2006/11/10(金) 09:17:04|
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