日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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「日本は見込み違いをした」

先日、以下の記事が人民日報のウェブサイト「人民網」に出ていたんですが、もう一度アクセスしようとすると、なぜか見つかりません。「捜狐 日月談」に同じ記事が出ていたのでそちらにリンクしておきます。

張雲という日本の大学に籍を置く人が、いかにも中国人らしい理屈をこねています。


事務総長選で日本は見込み違いをした

第61回国連総会は13日午後決議を通過し、韓国の潘基文外交通商部長官を次期国連事務総長に正式任命した。潘基文の当選は誰もが望むところであったといえる。次期事務総長の予備選挙で15カ国の理事国中、14ヶ国が潘基文に賛成票を投じ、ただ一ヶ国だけが“態度を保留”した。≪日本経済新聞≫の報道によれば、棄権票を投じたのは日本で、日本の外務省もすでに暗に認めた。

日本政府は一貫して次期事務総長をアジアから出すことを支持してきたが、韓国の潘基文の参選には明確な態度を示してこなかった。日本政府は、韓国の国連事務総長出馬への支持を取引材料にしたい考え、この外交カードを通して韓国から、たとえば盧武鉉政権の日本に対する強硬姿勢の緩和など、何らかの譲歩を引き出そうと考えていた。

日本とドイツなど、4ヶ国の国連安保理常任理事国入りの提案に韓国は反対票を投じた。日本の考え方は、韓国が日本の常任理事国入りを明確に指示すれば、日本も潘基文の事務総長当選を明確に支持するというものだった。しかし、日本にとって予想外だったのは、潘基文当選の呼び声は高まる一方で、最後には日本が賛成票を投じない唯一の国、しかもアジアの国になった。これは日本外交の判断の誤りであり、その結果受動的な局面に陥った。日本が事務総長選をめぐって展開した一連の外交により、その外交の未熟さが突如あらわになった。

まず、多国間外交と二国間外交を如何に取り扱うかについて日本には明らかな判断の誤りがある。国連は現在の世界で最重要の最も多くの国が参加する多国間外交の場だ。日本の戦後の外交政策の二つの柱は、日米同盟と国連外交を中心とした国際協調だ。今度の日本の外交行動から見て取れるのは、日本は二国間関係の問題を多国間に持ち込み、アジアの国を失望させただけでなく、非アジア諸国にも日本外交の“度量の狭さ”を感じさせ、日本の国としてのイメージに大きな損害を与えた。

二国間の問題を多国間の場に持ち込むのは日本の外交活動実常に見られる病弊だ。たとえば、日本はかつて北朝鮮による日本人拉致事件を六カ国協議の議題に入れようとした。筆者はこの問題が重要でないと考えるのではないが、六カ国協議の主要な目的は朝鮮の核問題を協議することで、もし二国間の問題を議題に入れれば、協議をさらに複雑化するだけでなく、各国の勢力を分散させてしまう。日本外交は二国間と多国間の関係を処理するに際して、両者の区別をよく認識していないと言える。これは日本外交が成熟していないことの表れだ。

長期的利益と眼前の利益の関係を如何に処理するかも日本政府の面前にある難題だ。日本の外交評論にたびたび現れるのが“何々カード”という言葉で、外交交渉は常に国家間の駆け引きの過程だが、しかし外交のすべてがその場の即時の等価交換ではない。特に重大な原則問題にかかわるときは。

1971年、ビルマ人のウ・タント事務総長が離任して以降、アジア人がこの職務に任じたことはなかった。この選挙では各国政府は基本的に新事務総長がアジアから出ることを支持する傾向にあった。アジアの国として日本はできるだけ早く支持の態度を表明すべきだった。とくに日韓関係が好ましくない状況において、日本はさらに率先して一歩を踏み出すべきだった。そうすればアジア各国の共鳴と尊敬を勝ち取れるだけではなく、世界各国の支持するところにもなった。然るに、日本は眼前の利益だけを考慮し、安倍訪韓の実現をできる限り早く推進することを望んだので、その態度は終始あいまいで、うまく立ち回ろうとして結局策におぼれた。日本の行動はアジア諸国の“寒心”をかったのみならず、さらに長期的な利益を得る機会を自ら失った。

筆者は、日本が中国側に提供した政府間開発援助(ODA)を大宣伝しろと要求したこと、しかも積極的に感謝しろをと要求したことをを連想せずにはいられない。実際は、中国の指導者が日本の客人と会見したときの談話にしろ、日本が建設を援助した施設の前の表示にしろ、中国側が日本の援助に謝意を持っていることが見て取れる。援助国が被援助国に感謝を表明しろと要求、命令するこのような行為は人を非常に不愉快にさせる。中国の対外援助における重要な原則は、いかなる条件もつけないことだ。ODAは本来日本の長期的利益に有利に働くはずだが、眼前の利益をむさぼるために却って反感を買っている。日本のこのような近視眼的“重商主義”行為も、その外交が成熟していないことの表れだ。

外交の態度表明の時期が適切でないのも日本外交の突出した問題だ。日本のアジア外交に常に出現する問題は、決定が遅いこと、承諾すべき時にぐずぐずして躊躇している、あるいは故意に引き延ばして更なる見返りを得ようとする。しかし、一連の事実からわかるのは、日本は往々にしてよいチャンスを逃し、後で取り戻そうとしても効果は思わしくないということだ。

2003年、アセアンが中国と日本に同時に≪東南アジア友好協力条約≫へ加盟するよう呼びかけたとき、中国はすぐに加盟を表明したが、日本はこの条約が日米同盟の精神に抵触するのをおそれてすぐには承諾しなかった。実際には、この条約は日本に何の譲歩も要求するものではなく、アセアンの呼びかけは東アジアの各大国のこの地域と協力する姿勢を探るもので、日本の躊躇はアセアン各国を大いに失望させた。その年の末に東京で開かれた日本-アセアンの指導者特別会議で日本はその条約に署名したものの、すんなりと承諾するのと、ぐずぐず躊躇して受け入れるのでは、外交効果がまったく違う。今度の潘基文参選の問題において、日本のマスコミには、安倍が盧武鉉との会談のときに潘基文への支持を正式表明するという報道があった。この報道の真偽はわからないが、潘基文が早めに選出されたことで、この種の“後の祭り”式態度表明は完全に意義を失った。

今度の潘基文参選で日本が展開した外交活動は、日本のアジア外交の目線が短く浅くかつ実用主義的であることを明らかにし、人々を大いに憂えさせた。もし日本がこのような問題をうまく解決できないならば、当時の福田赳夫首相が提出したアジア諸国と心と心の関係を築くという建議を真に実現することは不可能だ。


日本が国連事務総長の予備選で棄権したというのは真偽のほどが定かではありませんが、かりにそうだとしても、勝ち馬に乗らなかったことがなぜ「アジアの国を失望させた」のか意味不明です。アジアにはタイとインドにも候補者がいたことですし。

二国間外交を多国間の場に持ち込むなと中国人が口にするのは、中国が自国の戦略に沿って日本の常任理事国入りに強硬に反対し、盛んに外交工作をしていたことを考えただけでもその馬鹿らしさがわかります。

日本が建設を援助した施設はそのことを表示しているとこの記事は書きますが、次のような事実はどう説明するんでしょうか。


 総建設費の25%にあたる三百億円の円借款を供与、一九九九年に完成した北京空港のターミナルビル内国内線出発ロビーの壁に、「日本政府が建設費の一部に円借款を供与した」との中国語のパネルが掲示されたのは二〇〇〇年四月。日本側の強い要請に中国側が応じた結果だった。

 パネル作製費は日本側負担とはいえ、円借款供与が一般中国人の目につく場所に表示されたのは初めてだった。ところが、一年後の昨年〔2001年〕四月、日本側に無断でパネルは撤去されてしまった。しばらくして気づいた日本大使館は「再掲示」を求め交渉中だが、なお決着していない。
2002/08/02 (産経新聞朝刊)

日本戦略研究所 より

日本の対中援助を中国に宣伝せよと強要するのは不愉快だとのこと。これは道理が逆じゃないですかね。日本から援助を受けていることを中国政府が国民に隠してきたことがおかしいんですよ。

中国の指導者が日本の客人と会見したときに日本の援助に謝意を表したそうですが、かりに本当だとして、それがどの程度の意味を持つのか、次の記事と比べてみれば面白いです。

10月18日から22日のベトナムのグエン・タン・ズン首相の日本訪問についてのベトナム政府系英字新聞「ニャンザン」の報道です。ざっと見ただけでも日本訪問についての記事が三本あって、そのいずれも首相が日本の援助に感謝の意を表したと書いています。そこから二つ抜き出します。


「日本の協力と援助は非常に効果的で、近年のベトナムの経済的達成に大きな貢献をしたとズン首相は述べた。」

「首相は日本の国会と政府と国民にベトナムに対する援助と好感情を感謝した。」


中国の首相なり共産党主席なりが日本に来て政府や国会や国民に感謝し、それを国内で報道したことがあったのでしょうか。ないでしょう。この5年間は訪日どころか、首脳会談さえ拒否してきたんですから。


とまあ、中国は日本の援助を国民に知らせようとせず、感謝もしてこなかったわけですが、ここにきてそれにも変化の兆しが見受けられます。張雲さんの記事が削除?されたのもそのことと関係しているのかもしれません。

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テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2006/10/26(木) 11:28:08|
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