日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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中国の利益になるよう行動するニューヨークタイムズ

日本の歴史問題--ワシントンポスト のアイケンベリー論文に対する反論がインターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)紙に掲載されました。在米大使館の北野充公使による和解は相互通行 です。こちらに解説と要約があります。そこから一部訳文を拝借しました。ここでは全文掲載。


日本の小泉純一郎首相が離任するが、彼の時代の記録は明らかだ。-経済成長への劇的な転換と、テロとの戦いにおける欧米との緊密な協調、彼の業績は国際社会から公正に称えられている。

不幸なことに、小泉の退任は“日本の歴史問題”を証明する新たな機会を批判者に提供した。第二次大戦から60年以上たって日本は中国韓国との関係を保てないという批判である。

この見解は最近プリンストン大学のG・ジョン・アイケンベリーによって表明された。彼はワシントンポストで「日本は軍国主義の過去について中国と韓国に依然として残る疑念と不満を解消できていない」と主張した。

これは一方が満足できなければ他方は間違っているとする、誤解にもとづいた観点だ。つまり、中国と韓国が苦情を言う限り、日本が悪い。

解釈の行き違いは、たとえそれが60年以上前の過去を利用することであっても、日本を守勢に立たせることで一部の国の地勢学的利益になりうる。

次に挙げるのは、“日本の歴史問題”に関する誤解とその背後にある真実である。

小泉首相の靖国参拝は、日本が軍国主義の歴史をあきらめていないことを示す。

日本が第二次大戦中に被害を与えた側であることは疑問の余地がない。しかし、日本が過去について何度も何度も悔恨と謝罪を表明してきたのも事実だ。それ以来、戦争は民主主義と人権の大切さを強調する方向で作用してきた。

靖国神社については、参拝の目的は日本の軍国主義や神社に祀られたA級戦犯を美化することではなく、二度と戦争を起こさないという誓いを新たにするためだと首相は繰り返し表明している。

その上、日本人自身も神社参拝についての意見は広く分かれている。民主主義が日本で完全に機能していることの証左だ。

ドイツは第二次大戦にきちんとけりをつけたが、日本はつけていない。

ドイツを近隣諸国との信頼構築の手本とするのは、中国が興隆し、台湾と北朝鮮にかかわる問題がある東アジアに特有の課題を無視している。

ドイツの西欧との統合は、ソ連からの脅威という共通の認識と近隣諸国と価値観を同じくするという後押しを受けたのに対し、東アジアは地政学的にばらばらだ。

近隣諸国との問題を解決することは、誰が隣人であるかに大きく依存している。たとえば、共産党支配下の中国のメディア環境は、日本の真の姿を浮かび上がらせることを妨げ、相互理解への主要な障害になる日本への敵対感情を醸成している。

日米同盟は地域の対立を激化させるのでこれ以上拡大すべきではない。

数十年の間、日本とアメリカは普遍的価値と相互の利益にもとづいて、アジア太平洋の平和、安定、繁栄を達成するために協力してきた。共通の目標は中国が国際社会で責任ある建設的な役割を果たすよう促すこと、台湾問題の平和的解決を促すこと、北朝鮮に関する問題を解決することだ。

もちろん、日本は多くの分野で近隣諸国との建設的な関係を発展させるために努力すべきだ。しかし、地域安全保障構築に果たす日米同盟のすでに証明された価値を無視して、日本の隣人の気分を害さないために同盟の将来を再考するのはばかげている。

われわれは歴史と真摯に向き合わなければならない。しかし、歴史は現在や未来に影響力を及ぼすために利用されるべきではない。

日本は歴史と和解することを切望している。日本は、口頭でも文書でも、数多くの機会に戦争時の行為について謝罪してきた。そして日本の第二次大戦以後60年の歴史はその例証だ。歴史の和解では、一方が謝罪すれば他方はその謝罪を受け入れなければならない。一方的な行動ではないのだ。


しかし、ワシントンポストへの反論がなんでIHTなんですかね。WPはまた反論掲載を拒否したんでしょうか。IHTはニューヨーク・タイムズが出している新聞で、普段はWP以上に日本に対して辛辣なんですけど。

そのNYTですが、またいつもの調子で社説を書いています。短いです。安倍晋三のアジアの課題


日本の新首相安倍晋三が前任者小泉純一郎と同じほどの人気を得たいのなら、同じように、失敗した過去の政策を捨てる必要がある。それは明らかに、ひどく傷つけられた対中関係を再構築することから始まる。

日本の繁栄と安全保障にとって巨大な隣国との正常な関係ほど重要なことはない。醜いがだんだん遠くなる、日本の侵略と戦争犯罪の歴史が障害になっている。小泉政権の最大の過ちはこの歴史を意図して美化したことで、官僚の腐敗や政治的抑圧から国民の目をそらすために、ナショナリズムをしばしば利用する中国の指導者の利益になるように行動したことだ。

安倍はこの破壊的な力学から日本を解放する必要がある。第一歩は、戦犯の霊が祀られている靖国神社参拝という挑発的な慣行をやめると宣言することであるべきだ。この神社論争と、日本の教科書が戦争中の日本軍の行動に誠実に対処しないことが、日本が現代の軍事問題を扱うことを困難にしている。今持ち上がっている、第二次大戦後にアメリカが押し付けた平和主義憲法を改正する議論のような問題だ。日本がこのような変革をしてはならないという理由はない。しかし歴史と隣国に真摯に向き合うことをしなければ、他のアジア諸国に悪く受け止められるだろう。

ますます活気のある民主主義、復活した経済、小泉が始め、安倍が今さらに推し進める必要がある経済改革など、日本が誇るべきことはたくさんある。歴史の暗黒と恐ろしい逸脱に最も責任のある戦争犯罪者を美化する必要はない。


IHTの北野公使の反論が22日付で、このNYTの社説が27日付ですから、社説の筆者はIHTを読んで考える時間が十分にあったはずなのに、どうしてまた馬鹿の一つ覚えを繰り返すんでしょうか。社説で非難していることには、北野公使がすでに反論しています。NYTは最低限IHTの北野論文を踏まえたうえで、それに対する反論という形をとるべきでした。同じ系列なんだし。

そのNYTの社説をIHTがまた転載しているんですから、チグハグというか無責任というか。

「日本の繁栄と安全保障にとって巨大な隣国との正常な関係ほど重要なことはない。」
これなどは 安倍晋三がタカ派? で述べた、中国の要求に強制力を持たせようと躍起になっているマスコミの典型的な文句です。社説は「小泉首相は中国の指導者の利益になるように行動した」と書きましたが、中国の利益になるように行動しているのは、まさにニューヨークタイムズです。

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テーマ:アメリカ合衆国 - ジャンル:海外情報

  1. 2006/09/30(土) 01:04:23|
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