日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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反日世論の軌道修正を図る中国

これは 荒木由美子が中国のテレビに(1)(2) の続きです。

番組はその後、中国の本物のバレーボール選手、中国語版吹き替えの声優の出演があって、荒木由美子の実生活の話になっています。
中国の掲示板でそれを取り上げた人がいました。「天一論壇」の浪漫的心酸という人です。


昨日、中央三台〔中央電視台第三チャンネル=訳者注〕の「芸術人生」を見た。テーマは≪排球女将≫“小鹿純子”荒木由美子の人生。彼女の輝かしい笑顔はかつてブラウン管の前の無数の視聴者を揺り動かした。愛する心と自信と信念に満ち、しかも美しい女性だ。

1960年生まれ。25年前、まだ芸能学校を卒業していない荒木由美子は自身の最初で最後のテレビドラマ≪排球女将≫に出演し、無数の若者を元気づけ励ますアイドルになった。スポットライトの中を歩いていた彼女が、意外にも、結婚をひとつの夢とし、ほかのスターのように芸能界に執着せず、ひとつのテレビドラマに出演しただけで結婚した。

結婚後まもなく姑が精神に異常をきたした。一人っ子の夫のために、小鹿純子は人の行うべき道として対処することを選んだ。姑はこの20年間ほとんど毎日彼女の誠心誠意の世話を受けていながら、彼女に冷たく当たる“精神に異常をきたした人”だった。実のところ彼女がなぜそうしたのか、おそらく本当の答えを誰も知らない。

この物質文明万能の時代に、金銭ではなく名を至上のものとできる人がどのくらいいるだろう? このような社会において、感動というのは我々にとって大変贅沢なものになってしまった! 我々が感動できるものはことのほか少ない。彼女は20年の麗しい青春を一人の痴呆老人のために“空費”した。ある人から見れば価値のないことかもしれない。しかし、少なくとも、今にも忘れ去られようとしている美しいものを我々に思い起こさせてくれた。愛の大空を愛で支えた。真にもって実に感動的だ。


子供のころから共産党宣伝の洗脳教育を受ければ、こんな歯の浮くような文章が書けるようになるんでしょうか。
「きのう~~を見た」とまるで個人的な感想のように書き始めながら、次第に芸能人を紹介する雑誌記事のようになり、道徳の教科書のようになり、最後はまるで政治的な煽動文です。読んだことはないんですが、「雷鋒同志に学ぼう」と盛んに宣伝された、殉職した兵士の雷鋒を称える文もこんな調子だったんじゃないかと思います。
なぜ掲示板にこんな不自然な書き込みをする人がいるんでしょうか。

私は、これは政府の意図に沿った方向に世論を誘導するために、一般人を装った一種の“サクラ”が書いた文章ではないかと疑っています。中国にはネットにおける思想統制のために三万人の監視要員がいると言われていますが、彼らが同時にサクラをしての役割も果たしているんじゃないかと。
まあそれは無理に同意してもらおうとは思いませんが、国営テレビ局である中国中央電視台が「芸術人生--小鹿純子」のような番組を放送した意味については考えてみる価値があるでしょう。
中国の国営メディアはすべて共産党の宣伝機関です。日本のテレビ局のように、視聴率かせぎのために視聴者の好みだけを考慮して番組作りをすることは中国ではありえません。そこには必ず何らかの共産党政府の政治的意図が潜んでいます。
それでは、この番組、このサクラ投稿に仕組まれた政治的意図とは何でしょうか。

中国でも間近に迫った高齢化社会に備えることが一つですが、それよりも大きいのは対日世論の修正だと思います。
ご存知のように、中国は近年、改革開放政策の進展にともなう政権基盤の弱体化を補うため、露骨な反日宣伝を繰り広げてきました。今やその効果がきき過ぎて、頻発する反日暴動など各方面で弊害のほうが目立ってきました。

たとえば、高速鉄道の技術導入問題を考えてみましょう。その際に最も重視されるべきは技術の適否と価格であり、それ以外の政治的な要素を介在させれば、中国には不向きのより劣った技術を高価格で購入することになりかねず、結局損害をこうむるのは中国政府です。
しかし、今の中国は反日感情の高まりにより、日本の技術を導入できる状況にはありません。それだけ政策の選択肢が狭められているわけです。

また、中国内で暴発する反日感情に呼応して日本でも高まった嫌中感情は容易にはおさまらないでしょう。これは中国の外交・経済等に永続的に不利な作用を及ぼします。
経済を例にとってみましょう。
日本は世界第二の経済であるわけですが、それは海外の輸出者にとって世界第二の市場になりうることを示しています。
現在、中国から日本への輸出は、100円ショップの商品や衣料など、労働集約型の軽工業品が中心です。カメラやパソコンなどの輸出品も、ほとんどが日本をはじめとする外国企業が開発販売しているのであり、中国は低賃金労働力を提供しているだけです。
うまみのある部分はすべて外国企業に持っていかれ、中国は儲からない構造になっているんです。
これから中国が産業を高度化し、利潤を極大化しようとするならば、技術を高めねばならないのはもちろんですが、それに加えて自らのブランドで自らが販売することが欠かせません。トヨタやソニーなど日本の輸出企業はみなそうしてきました。
ところが、日本ではただでさえ安かろう悪かろうのイメージが定着しているのに、その上嫌中感情が蔓延しているとあっては中国ブランドの製品が売れるはずがありません。

このように行過ぎた反日の弊害を悟った共産党が画策しているのが国内対日感情の軌道修正だというわけです。
といっても、悪辣な日本軍国主義を倒した英雄的な中国共産党という看板を下ろすわけではありません。攻撃の対象を日本軍国主義と一部の政治家に限定して、一般日本人を切り離そうということです。
そこで目をつけたのが20年前に中国人を熱狂させた「燃えろアタック」であり、日本人すべてが鬼畜なのではなく、血も涙もある人間だという当たり前のことを国民の間に再確認させようとしているのだと思います。


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テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2006/08/14(月) 23:56:56|
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