日本の評判

世界は日本をどう見ているか。 英語と中国語のメディアから日本に関する記事をとりあげ、考えます。

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NYタイムズのコメント欄から-尖閣衝突事件

尖閣海域での衝突事件について、ニューヨークタイムズのコメント欄からです。


「中国のジェット戦闘機がアメリカのP3調査機に衝突し たときのことを思い出す。中国人はゆっくり飛んでいるP3 がジェット機に衝突したと非難した。実際はその正反対 なのに。」

「日本政府はもっと早くビデオを公開すべきだった。そして 船長を起訴すべきだった。中国は、日本、ベトナム、台湾、インドなどほとんどの隣国に対して非常に侵略的な意図を持ち、隣国の領土の一部を自国領だと主張する。そしてお決まりのプロパガンダで,中国人は平和主義だという。本来の中国のほとんど3分の1の面積があるチベットを征服しておきながら。いまこそ、世界、特に隣国が中国の侵略に対して立ち上 がり、自らの非を認めるべきだということをはっきりとわからせるときだ。」

「何百年も漁をしてきた海域で、いまはそれを妨害され る。漁民がなぜ怒っているかよくわかるだろう。」

「かなり意図的に見える。なぜ“漁船の船長”は意図的に 日本の海上保安庁の船にぶつけたのだろう。もし彼が単 なる“漁船の船長”なら。」

「ワオ、こいつは絶対に釈放するべきじゃなかった。そもそ も、巡視船に発砲されなかっただけでもラッキーだよ!」

「日本船が漁船の前にでてスピードを落とした,それが衝突の原因になった。“ぶち当てた”だって? 政府がビデオを公開したくなかったのも道理だ。」
この人は住所が中国で、名前も中国人です。

「この対立は,とほうもなく増大する力と威信を誇示したくてたまらない中国によって仕組まれたものだ。きわめて単純なことで、アメリカは東アジアで半世紀のあいだ現状を維持してきたが、それが終わったことがはっきりしということだ。この地域のほかの国々は、この新しい、大国としての中国を必要とし、また恐れてもいる。そして、中国への対抗勢力であろうとするアメリカの意思と能力が急速に疑わしくなっていることを悟って愕然としている。中国は、小さな危機を繰り返し起こして、アメリカとその最重要の同盟国が紛争に対して臆病になっていることがあらわになることにより、この疑いが大きくなっていくのをよしとしている。
政治の‐経済だけではなく‐重心が少しずつ北京のほうに移って行き、この地域のほかの国はそれを受け入れるしかなくなるだろう。
アメリカは今、世界の超大国であった地位から急速に後退し始めているという事実について内省‐もっと正確に言えばほとんどパニック‐する時期に入った。
しかし、恐れることはない、共和党がいる。共和党はアメリカの衰退を食い止める歴史的使命をおっている。」
最後の結論がいただけませんなあ。以前からの趨勢ではあるものの、共和党って衰退を加速させた張本人じゃ?

「中国が、船長は何も悪いことをしていないと正当化をするのにどんな説明をするか見てみたい。筋が通っているかどうかは疑わしいが。中国が彼らなりの説明をするのは当前だが、それは中国以外の世界から見ればまったく受け入れられない。」

「何百年も漁をしてきた海域で、いまはそれを妨害され る。漁民がなぜ怒っているかよくわかるだろう。」と書いたJayに対して
「これは漁業の話じゃないんだよJay,意図的な挑発なんだ。」

「誰が悪いかはっきりしている。中国漁船だ!」

「誰がこのビデオをユーチューブで公開したんだ? もちろ ん日本政府だ。」

「中華人民共和国は1949年に成立した。1949年から1999年の間、中国は近辺の数千の島に対して領有、または支配の主張をしたことがなかった。‐主な理由としては海軍を持っていなかったからだ。だから中台間に緊張が生じるたびにアメリカは第七艦隊を派遣し、それで問題は終わった。
最近の欧米のメディアが、いつも『中国語で釣魚、日本語で尖閣と呼ばれる諸島』と中国語を先に持ってくるのはおかしい。
しかし厄介なのは、今中国が海軍を建設して周囲に覇権を及ぼそうと本気で意図していることだ。
いつも言われているように、『両国がともに領有権を主張しているが、日本が実効支配している。』この言葉には特別な理由がある。つまり、『日本が実効支配している』のはこの尖閣という島が日本領土だからだ。中国は欲しいものは何でも自分のものだと主張できるし、現にそうしている。しかし実のところ、中国がそう主張する理由は次の一点につきる。これらの島周辺の天然資源が欲しいということだ。
最近の騒動が緊迫していると思うなら、ベトナム、フィリピン、台湾、中国、マレーシア、ブルネイが領有権を主張しているスプラトリー諸島を見てみよう。(この諸島は1945年までは日本帝国領だったが、日本は賢明にも領土主張をしていない。)遅かれ早かれここには線引きがなされ資源が開発されるだろう。中国がこの地域のどこよりも腕力(それと金)があるからといって、その主張に正統性と正当性があるということにはならない」

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テーマ:尖閣諸島問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2010/11/08(月) 17:13:58|
  2. アメリカ
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なぜ日本にはいいアニメがあるのか

アメリカヤフーの「Answers」より。

参加者が質問と回答をやり取りする、ヤフー日本の「知恵袋」や「教えて!goo」のようなコーナーです。

〔〕内は管理人による注釈、緑字は管理人の感想です。

日本にはなぜアメリカよりもよいAnimeがあるか

日本はアメリカよりもず~っとよいアニメがある。どうして?
日本にはたくさんアニメがあるんだけど、どうしていいものがあるの?
たとえば、Naruto〔ナルト〕, Soul Eater〔ソウルイーター〕, Death Note〔デスノート〕, Fruits Basket〔フルーツバスケット〕, Hare Hare yauki〔ハレ晴レユカイ?〕, Code Geass〔コードギアス 反逆のルルーシュ〕, Inuyasha〔犬夜叉〕, Bleach〔ブリーチ〕, Chibi Vampire or Karin〔かりん〕


67%の投票者によって選ばれたベスト・アンサー。
といっても二人なんですけど。

「なぜなら、anime は日本人が創造したものだから。
'Anime' アニメ〔原文でも片仮名〕が日本語だということを知っていますか。
アメリカは彼らのアイデアをコピーしているだけ。だから、日本に比べると良いanimeがない。」


ほかの回答。


多くがテクノロジーによって決まるのはもちろんですが、伝統も無視すべきではないと思います。
日本文化には、物語を絵で説明する伝統があります。 Emakimono は長い物語のイラストレーションの巻物です。そこには戦闘や、ロマンス、宗教、民話、超自然世界の話が描かれています。それは現代マンガの起源だとされています。
最初のテレビ anime "Astro Boy"〔鉄腕アトム〕は Dr. 手塚のマンガコミックから始まりました。彼はまたそのアニメのプロデューサーであり、科学者でもあります。
日本のアニメ文化は伝統とテクノロジーが結合したものだと思います。


Anime は日本のアニメーションです。同じ意味でのアメリカンアニメなんてものはありません。

カートゥーン〔漫画映画〕シリーズのことを言っているなら、シンプソンズやファミリー・ガイなどのほうが、アニメーションであれなんであれ、世界的には人気があります。それに、ディズニーのアニメーション映画はほかの誰のものよりも一貫して優っています。

あなたがアニメ全般のファンだとしても、まるっきり違うものと比べるのは無理があります。 デスノート や Chibi Vampire がアメリカのアニメーションより優れていると考えている点で、あなたは少数派です。もちろんすべて相対的なものですが。

まあそうムキにならなくても。


簡単に言えば、彼らがつくったんです。多くのアニメはアメリカの観客に見せるにはきわどすぎます。我々の社会規範からすれば受け入れがたい。

我々は、もっと面白いアニメをそのままの形で見ることはできません。検閲されて、薄められたものを見ているんです。

それに、日本アニメは日本で製作されています。アニメ作品の著作権をアメリカに売るかどうかはオーナーが決めることです。

そして最後に、吹き替えとアメリカ標準に合うようにするためのコストがかかります。公開済みのアニメをほかの言語に吹きかえるには、声優を雇う費用がかかります。ですから企業は、観客層が何を好むか状況を見て、あるタイプのアニメに対する需要がなければ、アメリカの観客のために吹き替え版をつくるための費用をかけないでしょう。

多かれ少なかれ、それは、アニメ会社のコスト削減と、大衆の好みの問題なんです。

アニメが好きで日本語を勉強するという人がいますが、そのあたりの事情を説明してくれているような書き込みです。
ですが、質問に対する答えにはなってないですね。



アニメは日本で始まった。

それに、日本人はほかの誰よりも日本のことをよく知っている。

それに、日本人の声のほうがずーーーーーーーっっといい。

それに、日本でつくられたもののほうが面白いみたい。

アニメを英語にするとき、ふつう登場人物の名前を変える。なによりも、英語の名前は似合っていない。(たとえば英語の探偵コナン)
おいおい、日本にいる日本人だろ? 日本人の名前があるに決まってるじゃないか。

探偵コナンは日本語版も英語版も知りませんが、名前についていえば、ほとんどの香港人や一部の中国人台湾人は英語の名前を持っていますからね。同じようなものだと思って、違和感を感じないのかも。


アニメは日本で始まったから、日本人は絵を描くのがずっとうまい。

ナルトでは attacks の名前が英語に変えられたものと日本語のままのものがあるが、発音が間違っている。

日本語のアニメを英語字幕つきで見るのがいいという人が多い。


日本人は辛抱強くアイデアを考え、'アニメ'のようなシチュエーションを描きあげる。

アメリカと違って、日本にはカフェインや'coke' のような邪魔物がない。彼らはよく訓練されていて、ユーチューブや本の暗記などせず、関連の教科をとる。

日本はたくさんのものを開発した国で、誰もがよく訓練されたシェフやプログラマーやpayer〔意味不明〕だ。
これで十分な説明になったと思う。 どこが?

それでも、アメリカはたくさんのものを開発したし、オリジナルのものがある。我々はあるものにおいては日本に優っているし、あるものにおいては日本が優っている。

日本が我々よりも優れているという人は正しくないが、日本人には我々の基本的欲求を満たす才能があるのかもしれない。ベストアンサーに選ばれた意見によれば、アメリカ人にはそれがない。アメリカ人は基本的欲求から外れた枝葉の部分で日本人に優る。

だが、今言ったことをすべてを額面どおりに受け取ることはない。私は競争が嫌いなタイプの人間なので。あなたも、皆さんも、そうなったほうがいい。そうだ、人が日本のほうがいいと思うもうひとつの理由は競争にある。
彼らはほとんど競争をしない。我々はいつも競争をしている。我々は自分たちが開発したもののせいで、競争することに慣れている。
そして競争となると、考えるのはしゃかりきになることだけだ。日本では生産性の大部分はオリジナルで、だから完成〔completing 〕が競争〔 competing〕を圧倒している。

参考になったかな。忘れないでほしいのは、みんな同等だということ。

まあ、誰かのように競争意識をむき出しにして、「いや、アメリカのほうがいいんだ」なんていうのは、この人の美意識に反するわけですね。だから、日本をいちおう賞賛して見せるんですが、それほど感心している訳でもないので、「棒読み」になっているんです。


なぜなら、日本はアニメが発祥した国だから。そして子供は、アニメの登場人物のほうが普通のアメリカ漫画映画よりも感情移入しやすい。だから、アニメを描くことが自然になる。

絵を描くのがうまい人がたくさんいることは知っているが、彼らはmanga-ka〔原文のまま〕になろうとはしない。勘違いしたアメリカ人だけが、絵を描いて何かができると思って、実際にやってみる。


日本のほうが「優れている」とは思いません。ただ違っているだけ。アニメという言葉自体日本語で、日本式の絵の書き方です。その意味で、「アメリカンアニメ」というのはありません。アメリカにはミッキーマウスのディズニーやシンプソンズような漫画映画があります。それらが劣っているのではなくて、違う人々を対象とした完全に違うものなんです。

創造的な発想と細心の注意を要することとなると、日本人は他のどの国の人よりも才能を発揮する。

そのハイテクCG 文化とあいまって、日本のアニメーションは近年目覚しい進歩をとげた。


アニメは日本で発明されたので、もちろん,それが創造された所にいいものがあるでしょう。


日本にはアニメがあり、アメリカにはカートゥーンがある。


ああ、いつの日か、いつの日か、アメリカにいいアニメが。


日本で始まったんじゃなかったっけ?
知らない。カートゥーンは見ない。
アジア人はさいのうがある、彼らは何でもうまくできる。

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  1. 2009/01/17(土) 01:56:23|
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「のけ者にされる日本」

だいぶ時間がたってしまいましたが、5月17日のワシントン・ポストから。

米朝交渉で取り残されたと感じている日本

北朝鮮が核の野望を放棄することと引き換えに取引する方向にブッシュ政権が動いている中で、のけ者にされているのは、アジアにおけるアメリカの最も親密な同盟国である日本だ。

日本政府は、アメリカが北朝鮮と合意に達し、日本が国家利益の観点からきわめて重視している問題をないがしろにしながら、テロ支援国ならず者国家のリストからはずす可能性を甘んじて受け入れているようだ。

「核問題で取引するだけでは日本にとっての解決にはならないし、北朝鮮との国交正常化も拒否する。」 福田康夫首相は最近のワシントンポストのインビューで語った。

日本政府は北朝鮮に日本当局者によるとほとんど日本全土を攻撃できる200から300の中距離ミサイルを無力化するよう求めている。

日本政府はまた、金正日に、彼が1970年代と80年代に北朝鮮の工作員が拉致したと認めた八人の運命についての信頼できる情報を要求している。北朝鮮側は八人は亡くなったと主張するが、日本は生存していると言う。

拉致被害者は日本人の強迫観念になっていて、政治家がこの問題に不熱心だと見られることは命取りだ。

日本人のこの問題に対する感情を説明するのに、外務省の高官は最近、30年前に13歳で拉致された横田めぐみを、ソビエトのグラーグとして知られる監獄を世界に知らしめたノーベル賞作家アレクサンドル・ソルジェニーツィンにたとえた。

「核問題、日本に脅威を与えるミサイル問題、拉致問題は三点セットです。」福田はインタビューで言った。「三つのうちどれが欠けても問題を解決したことにはなりません。」

日本は北朝鮮の核計画を議題とする六カ国協議の一員だ。この一年はしかし、協議はほとんどアメリカと北朝鮮の交渉だった。

ブッシュ大統領は日本の懸念を理解しており、アメリカは北朝鮮と核問題について「不用意な」交渉はしないと信じていると福田は語った。「しかし一方で日本はまた言うまでもなく、北朝鮮との紛争解決に向けて自分でも努力しなければならない。」

福田は、今月中国の胡錦濤主席が来日したときに、拉致問題についての協力を再び依頼したと語った。

米朝間の核協議はここ数週間ペースが速まっているようだ。

5月8日、平壌で北朝鮮の高官は訪問中のアメリカ代表団に、寧辺にある主要な核施設で生産された物質についての18,000ページの文書を手渡した。

北朝鮮は六カ国協議の一環として核施設を部分的に無能力化した。そしてアメリカの核支援国リストからはずされてから24時間以内に冷却塔を破壊することに同意したと外交官は語った。

アメリカはひきかえに、北朝鮮がどれだけのプルトニウムを生産したかについての検証可能な申告をすればただちに北朝鮮に対する制裁を解除することに同意した。アメリカの交渉担当者は同時に、北朝鮮の他の核関連の情報に対する要求を緩和した。

複数の日本政府高官によれば、北朝鮮ミサイルの射程範囲に入っている日本の政府はこれらの事態が明らかになるのを見て、つまはじきにされていると感じている。「東京はワシントンに、我々は置き去りにされるべきではないという言葉を送っている」というよく聞かれる声に政府高官は同調する。

日本と合衆国の安全保障関係はことのほか親密で、5万の米兵が駐留している。戦後結ばれた条約により、合衆国は軍事攻撃の際には日本を守るよう義務付けられている。日本は在日米軍基地で働く日本人職員給料の約90%を支払っている。

日本はしかし北朝鮮のことになると、独自の政策を推し進めている。

日本は、北朝鮮からの一切の輸入を禁止し、船舶の入港を認めない貿易制裁を最近延長した。

多くの国が北朝鮮への大量の食糧援助を計画している。アメリカは50万トンを送ると金曜日に発表し、韓国は、核兵器の撤去が食糧援助の必要条件だと数ヶ月言い続けた後、今は食糧援助について北朝鮮と話し合いたいと言っている。

しかし日本政府にはそのような計画はない。亡くなった拉致被害者の遺骨を部分的に焼いたというものを北朝鮮が日本に送り返したあと、日本は2004年に北朝鮮へのすべての援助を停止した。その骨は行方不明の8人のうちの誰の遺骨でもないことがDNAテストによって証明された。日本人をだまそうとする見えすいた試みは大衆の怒りに火をつけた。

日本政府は「三点セット」が解決されるまで北朝鮮へのいかなる援助も全面的に拒否する。---1990年代に起こったような破滅的な飢餓があろうとも。

福田はインタビューで、日本の関心事を解決することが北朝鮮の財政の利益になると言った。それが解決されれば、1910年から1945年の植民地支配への賠償として日本はおそらくは100億ドルという巨額の資金とその他の経済援助を提供すると約束した。

「北朝鮮の身になって考えれば、拉致問題の解決なしに核問題を解決しても、それは好ましい状況ではありません。」と福田は言った。


読者のコメント。

「日本人はまず帝国主義者としてなしたことと、自分が危害を加えた、あるいは殺した何百万の人々に対して責任を持つべきだ。たった8人の行方について情報を乞う前に。」

いかにも臭うなあと思ったらやっぱり中国人でした。この人はほかの記事につけたコメントで「 We Chinese 」と書いています。「欧米帝国主義」と「人種差別」にも激しい敵意を持っているようです。

もうひとつ。

「ブッシュの一方的な政策が日本の利益を置き去りにした。日本は怒るべきだ。北朝鮮は日本に距離の近い隣国なのだから。」

この意見に同感です。
アメリカは北朝鮮がすでに製造した核爆弾について不問にしたまま、北朝鮮との取引を急いでいます。北朝鮮はアメリカにまでとどくミサイルを持っていないので、それでもいいのでしょうが、日本は北朝鮮ミサイルの射程範囲にあるのです。

日本が毅然とした態度を示さないから、「日本はどうせ何もできないだろう」と米中が高をくくって北朝鮮を暴走させてしまうのです。日本政府は核の保有を真剣に検討するべきでしょう。北朝鮮の核に対処する方法はそれしかありません。

アメリカはまだ北朝鮮のテロ支援国家指定を解除していませんが、それをえさとする交渉を拉致問題の解決を条件とせずに北朝鮮とすること自体、拉致問題を重視する日本に対する裏切り行為です。他国の領土に侵入して人を有無を言わせず暴力を用いて連れ去る行為をテロといわずして何というのか。北朝鮮は「テロ支援国家」ではなくて「テロ国家」です。

核開発の有無が定かではないイランには制裁を課し、核保有を宣言した北朝鮮とは交渉に応ずる、アメリカ政府の政策はどこまで無原則なのかといいたくなります。

ところで、記事は日本が仲間はずれにされていると書いていますが、もうひとつ、焦りをている国があるとしたら、それは中国でしょう。

中国は一貫して北朝鮮を米韓敵対勢力への緩衝地帯として活用してきました。狂犬キムジョンイルを飼いならすために食料や原油を与え続けてきました。北朝鮮独裁政権の人権弾圧が苛烈であればあるほど欧米諸国との関係が疎遠になり、数少ない友好国として中国に頼らざるを得なくなる、そのような状況を自国の対外戦略に利用してきました。ちょうどビルマと同じような関係です。

それが今、金正日とのチキンレースに負けたブッシュ政権が、日ごろ声高に叫んでいる原理原則をかなぐり捨てようというのです。

北朝鮮は旧満州の大工業地帯とは地続きで、北京にもきわめて近い距離にあります。その北朝鮮が核武装したアメリカの友好国になる、これは中国にとって大きな脅威でしょう。最近なにかと日本に猫なで声で擦り寄ってくるように見えるのも、そのことと関係しているのかもしれません。

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  1. 2008/06/07(土) 22:16:55|
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米議会調査局報告書の欺瞞

「終戦直後の日本国内で占領米軍の命令により売春施設が多数開かれたことが米側にいまになって伝えられた。」という記事を読んでネットで検索すると、意外なものに突き当たりました。

Yuki Tanaka,
Japan's Comfort Women:
Sexual Slavery and Prostitution
During World War II and the US Occupation

「日本の慰安婦  第二次大戦中とアメリカ占領期における性奴隷制度と売春」という本についての書評です。

これはアメリカ議会調査局報告書で触れられていた本に違いありません。
「慰安婦問題」米議会調査局報告書  でとりあげました。)

報告書の次の部分です。次の部分です。

田中ユキが「日本の慰安婦」で引用した400以上の証言のうち、200人近くの女性が日本軍、憲兵または軍の代理人によって暴力的に捕らえられたと述べている。そのことは特にフィリピン、中国、オランダの女性について言える。


ですから私はこの本が日本軍の犯罪性を並べ立てただけの一方的な日本批判本だとばかり思っていたのですが、それがどうやら違うようなのです。

書評によると、この本のはじめのほうの章では、日本の軍、政府、業者が結託して慰安所を創設した過程を描写して、それが人道に対する罪であると述べています。
そして連合国が東京裁判で「慰安婦システム」に関して関係者を訴追しなかった理由として、慰安婦の大部分が「アジア人」であったことがあるとしています。

そしてもう一つ大きな理由があるとしているのですが、そこは引用でいきます。

<>内は小生がつけた注釈です。


しかし田中の主な論点は連合国自身の「性イデオロギー」である。
すなわち、戦前の非西洋人女性に対する扱い、戦時中に<連合国の>軍が売春を管理したことと、日本占領中に連合国軍人のために<日本軍と>同様の「慰安」システムの創設を共謀したことを隠蔽しようとし実際に隠蔽したことだ。
これらが連合軍が<慰安婦に対する罪で日本人個人を>訴追できなかった決定的な要因だというのだ。

蘭領東インドについては、たとえば、オランダ人が植民地支配の過程で大量のインドネシア人女性を性的に搾取したと田中は述べている。オランダ人はインドネシア人女性とインドネシア‐オランダ混血女性に対する性的虐待は重大な犯罪だとみなさなかった。

戦争中だけでも、(連合国は)連合国の「性イデオロギー」と<日本の>慰安婦システムの犯罪性を区別することが完全に不可能だったことを田中は明らかにする。

ピューリッツァー賞を受賞した日本史学者のジョン・ダウアーは、この本の巻末で、「衝撃的で論争を呼ぶ新しい方向の分析」だと述べている。

田中は調査の大部分をアメリカ、イギリス、オーストラリアの軍の活動に充てている。
彼は、アメリカが性病管理に関して日本軍と同じ問題で頭を悩ませたことを示す、合衆国公文書館で得た証拠を提示した。

たとえば、アメリカ軍の監察長官は性病の蔓延を防ぐために「管理された施設... 他国がやったような」の創設を推奨している。
結局、アメリカ軍はこのタイプの軍事売春宿を奨励しなかった。そして、実際に兵士に売春婦のところへ行くことを許可しない政策をとった。

しかし、中央アフリカ、中東、インド、カリブ海地域で一部の現地司令官はこの政策に反して売春施設を指定し、「安全」のために住民の女性の性病検査をした。
たとえばリビアでは、兵士たちは性病に感染していないことを証明する公的な鑑札を持たない「女性村」の女性とは一切関係しないよう命じられた。

田中はこの事実に対する証明として、性病予防具<コンドーム>を兵士に供給することによってアメリカ軍が組織的な売春を「制度的に支援した」と述べている。‐‐たとえば、米軍医療部隊のある将校は、コンドームの必要量を一人の兵士が一ヶ月に4個、予算の支出が年間3千4百万ドルと見積もっている。

一方、オーストラリアは中東で軍が管理する売春宿を公然と手配し、女将を選び、しかるべき女性に医療検査を施した。
田中は、新たに設立されたトリポリ売春宿についてのオーストラリア軍公式報告書を引用して、その描写が「慰安所」の状況に酷似していると述べている。

女性たちはプロの売春婦だったが、国際法違反(どの点で慣習国際法違反であるであるか彼は明らかにしないが)であることに変わりはないと彼は主張する。
ある場合はオーストラリア軍に16歳の少女が認められ売春婦として雇用された。

全般的にこの章で彼が言いたいのは、連合国軍の売春への関与は日本人が実行した「慰安」婦システムと同じだということであり、そしてこのことによって連合国の立場が弱くなり、「慰安」婦システムを犯罪行為だとみなすことができなくなったということだ。


連合国の「性イデオロギー」と、「慰安」婦システムを犯罪とみなすことができなかったことをさらに関連付けるために、田中は、連合国占領軍の兵士が日本女性に対して犯した性暴力の問題を提起している。

彼は「連合軍兵士による大量強姦」の証拠になる文書がないことを認めるが、この時期に日本女性への強姦と襲撃があったという信頼に足る口頭の証言を指摘している。
たとえばある場合には、1945年8月30日の占領開始から9月半ばまでほとんど毎日のように連合国兵士による強姦事件が報告されたという神奈川県警の報告書を引いている。
実際、アメリカ第8軍司令官 R. L.アイチェルバーガー将軍は、ダグラス・マッカーサーと最初に会ったときの用件は日本の降伏についてではなく、海兵隊員による強姦だったと日記に書いた。

そのような惨劇は日本人の間で広く恐れられた。それは、大量強姦は不道徳な「野蛮人」の常だという戦時プロパガンダに洗脳された民衆だけではなく、指導的な政治家と官僚もそうだ。

占領開始の前から、プロの売春婦と募集に応じた「志願者」からなる「慰安婦」システムに非常に似たものが連合軍兵士のために日本に創設された。

連合国がそのような「慰安婦」システムを当てにした‐‐要求したのではないにしても‐‐という事実により、日本人を「慰安婦」システムのかどで訴追しないことが連合国にとって政治的に都合が良くなったということを田中は示そうとする。

田中はこのように日本と連合国を同列に論じているが、「連合軍兵士が戦後すぐに犯した同じような犯罪を挙げることで、日本人が戦時中に犯した罪を軽減しようとか正当化しようというつもりはない」と強調する。

(中略)

田中は書く。
「占領に参加した連合軍は、一般の兵士からGHQの公共衛生福祉部門の職員、連合軍の最高司令官その人まで、すべてが、多くの日本女性が経験した苦難の責任を負うべきだ。」

(後略)


評者は、田中が日本軍と連合軍を「性イデオロギー」の面で同一視しているとし、それに必ずしも賛成ではないようですが、そのことは脇においておきましょう。
ここで重要なのは、この本の主要な論点が次のようなものであることです。

1、連合国の軍隊も慰安所の運営にかかわった事実があり、それは国際法違反である。
2、占領軍は日本女性が経験した苦難の責任を負うべきだ。

最初にも述べましたが、この本はアメリカ議会調査局報告書で日本軍の「慰安婦システム」への関わりを示す根拠の一つとして使われています。

報告書はしかし、田中の同書での上述のような主張についてはまったく触れていません。
つまりこの報告書は、日本軍と連合軍の行為をともに取り上げどちらにも責任があると論じる本から、日本政府に謝罪を求めるという自己の目的に沿った部分だけを抜き出し利用しているのです。田中氏の主張の核心部分を読者から隠したままで。

読者から隠しているのはそれだけではありません。
この報告書は、根拠にした資料を箇条書きで詳しく紹介しており、同書については次のように記しています。


朝鮮、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、オランダからの数百人の女性の証言。これらの多くは、2002年に出版されたユキ・タナカの「日本の慰安婦」に記述されている。同書は400人以上の女性の証言に触れている。


最初に掲げたように、この「日本の慰安婦」という本には「第二次大戦中とアメリカ占領期における性奴隷と売春」という副題がつけられているのに、それを省いてしまっているんです。
アメリカをはじめとする連合国の責任について一切読者に考えさせまいとするラリー・ニクシュ(この報告書の筆者)の意図がありありと読み取れるところです。

ニクシュのこのやり方はこれに限ったことではありません。 「慰安婦問題」米議会調査局報告書  で指摘したように、ビルマでの朝鮮人元慰安婦への聞き取り調査報告書に関しても同じことをやっています。

ニクシュは、もし自分の誠意を疑われたくないのなら、少なくとも根拠にする資料がそもそもどのような性格のものなのかを嘘偽りなく明らかにしておくべきでしょう。
そして、その資料に自分が主張したいこととは逆の、または相容れない内容が含まれていたら、そのことにもきちんと触れておくべきでしょう。

この報告書は、ひとつの資料の中での引用箇所が恣意的であると同時に、資料の選択そのものに非常に偏りがあります。
日本では報告書で提示されている「事実」を否定するような内容の書籍が多数出版されていますが、それらを一切取り上げようとしません。

少なくとも中立的な立場に立った報告書を標榜するなら、あらゆる方面からの資料を提示し、それらを比較検討すべきでしょう。何らかの結論を導き出すのはその後にすべきです。
それをしようとしないのでは、この文書はもはや公正な報告書とは言えません。ただの一方的なプロパガンダです。

アメリカ議会はこんなものに基づいて議論しようというのですから、何をか言わんやです。


産経新聞から。


AP通信の4日の報道によると、終戦直後の1945年9月、日本当局が占領米軍からの命令で東京都内などに多数の米軍用の売春施設を開き、合計数万人の日本人「慰安婦」が雇用、あるいは徴用されたことを証する日本側書類が明るみに出て、ホンダ議員は米軍用慰安婦に関して米軍自体がどんな役割を果たしたかなどの調査を議会調査局に依頼したという。

 同議員は自らが追及している戦時中の日本軍用の慰安婦と戦後の米軍用の慰安婦の比較について「日本軍の慰安婦は日本帝国軍隊の政策として性的奴隷という目的のために少女や女性を拘束し、強制し、拉致したのだから、米軍のそれとは異なる」と語った。


AP通信の記事には米軍の「命令」があったとは書いてありませんが、米軍用の売春施設が開かれていたことは目新しいことでも何でもありません。ホンダ議員はそんなことさえ知らずにこの問題に関わっていたのだとしたら驚きです。
調査すべきはむしろこちらでしょう。

「日本軍の慰安婦は日本帝国軍隊の政策として性的奴隷という目的のために少女や女性を拘束し、強制し、拉致した」

まあ調査をするのがラリー・ニクシュだとしたら、公正な調査などはなから期待できませんが。

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  1. 2007/05/11(金) 16:09:29|
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「慰安婦問題」米議会調査局報告書  

さて、いつものことながら反応の遅い当ブログです。出し遅れの証文の観はありますが、数日前から書き始めていた記事を完成させてアップします。

慰安婦問題に関してアメリカの議会調査局が報告書を出したことはご存知の方も多いと思います。
それについて、産経新聞と朝鮮日報など韓国メディアそれに日本の赤旗の報道では、受ける印象が正反対なんです。

産経      「組織的強制徴用なし」 慰安婦問題 米議会調査局が報告書  4月12日付 
朝鮮日報   慰安婦:「日本政府・軍の強制動員関与、証拠は明白」  4月10日付
赤旗      全段階で日本軍が関与   4月13日付

(三紙の記事は末尾の「続きを読む」に転載します。)

実際の報告書ではどうなっているのか、読んでみました。

日本軍の「慰安婦」システム 

報告書は、今年になってからの安倍首相をはじめとする政府、自民党関係者の発言が、河野談話を継承するという立場と矛盾すると述べた後、次のように書きます。

以下、一部分を和訳しますが、それでも長たらしいので忙しい方はとばしてもらってもかまいません。後の結論部分を読んでからさかのぼって斜め読みしてください。


 (1)慰安婦システム創設における日本軍と政府の関与の度合い。:

日本政府と軍が直接慰安婦システムを創設した証拠は明白だ。1992年-1993年の日本政府の報告は、処々の軍官が処々において慰安所設置の過程を主導したことを見いだした。軍はまた慰安所の装備に手を貸し、運営のための規則を定めた。朱徳蘭が発見した台湾の文書は、日本の台湾植民地政府による日本の中国侵略を支えるための台湾拓殖株式会社設立について述べている。1937年までに植民地政府は、台湾拓殖株式会社に台湾人慰安婦の募集と中国海南島への移送を指示した。海南では日本軍は62の慰安所建設を含む台湾拓殖株式会社のすべての活動を監督した。

吉見文書は、中国の日本軍部隊が1937年の日本の中国侵略に続いて中国北部と中部に慰安所設置を開始したことを証明した。
そのうちの一つ、北支派遣軍参謀長による文書は、管轄下の部隊に、「できる限り速やかに性的慰安のための施設を整えることはきわめて重要である」と指示した。

1992年の韓国政府報告書は、朝鮮駐留日本軍による慰安婦施設設置のための同様の命令を引用している。

(2)日本軍が慰安婦の徴募と移送、および女性たちが日本兵にセックスを提供した「慰安所」の管理に関与したか否か。

システム運営(女性の徴募、女性の移送、慰安所の運営)におけるすべての段階で日本軍の関与があったことを証拠が物語る。

軍と日本の植民地政府が慰安婦を集めるためにしばしば台湾拓殖会社のような民間会社と契約していたことが証拠からわかる。

アメリカの軍人がビルマのミッチーナで朝鮮人慰安婦から聴取したところによると、彼女たちは募集のときに日本軍の統制に服することを規定した契約書にサインしたという。

吉見文書の一つ、1938年3月4日付のものは、「軍慰安所に配置する女性の徴募について」と題して、日本の陸軍省から北支派遣軍へ出されたものだ。陸軍省は次のような指示をした。「派遣軍は徴募を監督すること。そして委託業者を慎重かつ適切に選考すること。実施においては当該地域の憲兵と警察当局が緊密に連携することとし、軍の威厳を保ち社会問題を避けるために細心の注意を払うこと。」

特に注目すべきは、当時の陸軍次官梅津美治郎中将が文書に署名していることだ。梅津は後に参謀総長および第二次大戦中の戦時内閣の一員になった。彼は1945年9月2日戦艦ミズーリ上で降伏文書に署名した。

ほかの吉見文書は、中国北部で日本軍が設置し当地の日本軍司令部が監督する慰安所について記している。

多くの場所で慰安所は、ときには「ハウスマスター(舎監)」と呼ばれる民間人が経営していたことを証拠は示している。
しかし、その地の軍司令部が慰安所運営のための詳細な規則を定めていた。それには営業時間や、将校と下士官が別の時間に慰安所に行くこと、憲兵の配置、医学検査と治療についてが含まれる。

ミッチーナでのアメリカ軍人の聞き取り調査のときに朝鮮女性がこれらの規則について述べている。

(3)女性たちが慰安婦にされ慰安婦として務めたのは自分の意思か否か。

これは女性の募集の際のやり方と慰安所での女性の地位がかかわっている。安倍首相の声明と下院決議121〔慰安婦非難決議〕はこの問題を表現するのに「強制」という言葉を使った。アメリカン・カレッジ・ディクショナリーは、「強制する」、「強制」を「暴力的な行動によって無理強いすること」、「暴力的な圧迫」と定義している。

田中ユキが「日本の慰安婦」で引用した400以上の証言のうち、200人近くの女性が日本軍、憲兵または軍の代理人によって暴力的に捕らえられたと述べている。そのことは特にフィリピン、中国、オランダの女性について言える。

1993年の日本政府報告の結論の要約は、「募集人は、女性を意思に反して募集に応じさせるために多くの場合甘言と脅迫を使った。」と述べている。伝えられるところによると、報告書それ自体、「業者が軍に要求されて甘い言葉と強制で女性を引っ張った」と述べた。

フィリピンと中国の女性の証言、それに日本軍の文書も中国とフィリピンで強姦が蔓延したと述べている。上記の北支派遣軍参謀長が発した命令は、「多くの場所での日本軍将兵による強姦の多発」について触れている。強姦は明らかに、1943-44年の日本軍と中国軍及び大規模なフィリピンゲリラとの烈しい戦闘のあった地域で多数発生した。伝えられるところによると、その地の日本軍部隊は地元の中国人やフィリピン人少女を拉致し、何週間も何ヶ月も拘束し、繰り返し強姦した。

オランダ政府も、1942年の日本の蘭領東インド侵略の直後に日本兵に強姦されたと訴える多数のオランダ人女性の証言を記録している。

強制的徴募がオランダ政府の戦争犯罪裁判で罪に問われ記録されている。それはオランダ国立公文書館の文書 AS5200 と1994年の「日本占領中蘭領東インドにおけるオランダ女性強制売春についてのオランダ政府文書の研究」のオランダ政府報告に記録されている。

これらの訴訟と報告は、軍の監督の下、日本軍がオランダ女性を収容所から(ときには収容者の抵抗に遭いながら)強制的に移送し、慰安婦を務めることを強いた例が多かったことを記録している。

多数の日本軍将校がオランダ戦犯裁判所によってオランダ女性に対する犯罪について断罪された。訴訟と報告はまた、ユーラシアン(欧亜混血)とインドネシア女性の強制徴募も記録している。

詐術が軍と軍の契約者、仲介業者の常套手段であったことを証拠が示している。

ミッチーナで朝鮮女性が米軍の面接者に語ったところによれば、募集人はビルマにいる朝鮮人女性に、シンガポールの病院で負傷した日本兵の世話をすることになると言った。

中国昆明にいた朝鮮人女性の証言によれば、300人の朝鮮人慰安婦は、朝鮮の少女にシンガポールの日系工場での雇用を謳う朝鮮の新聞の広告に応募した。

昆明からのOSS報告は、「23人の女性すべてが明らかに強制と虚言によって慰安婦」になったと結論づけている。

他の多くの元慰安婦も、募集人の詐術を語っている。

韓国外務省の報告は、多くの場合日本人と契約募集人の詐術があったことを引用している。

アメリカ戦争情報局も、1941年12月7日の日本の真珠湾攻撃まで在韓国アメリカ人宣教師だったホーレス・H・アンダーウッドの報告を出版した。彼は日本人が「さまざまな方法で大勢の韓国人少女を満州と中国の売春宿に送った。そしてこれが韓国人の憎しみをかき立てる要因になっている。」と述べている。

募集人はまた、日本認可の金融機関に深刻な負債を抱えた少女の家族に向けて明かな甘言と脅迫を組み合わせて用いた。ミッチーナで証言した女性たちは、病院で働くことを志願すれば家族の負債を完済する道が開けると募集人に言われたと証言した。

田中由紀の本に引用されている多くの女性の証言には、募集人が同じような詐欺的手法を使ったとは書かれていない。

ミッチーナの朝鮮人女性などの証言では、女性たちは慰安所に到着してからは日本軍が彼女たちを解放して家に帰ることを許可するまでそこで勤めた。

日本軍は1943年にミッチーナの朝鮮人女性を何人か解放したが、多くは第二次大戦中は慰安所にいたことが多くの証言が示している。

日本軍が朝鮮人女性が韓国へ帰ることを許さなかったために、彼らが危険を冒して日中の戦線を越えて脱走することを選んだことを彼らの話が示している。


慰安婦徴募の際の強制をめぐる2007年の議論は、女性たちが自分の意思で慰安婦になったか否かという、より広い問題を覆い隠してしまう。

入手可能な証拠から、ほとんどの女性が意思に反して慰安婦になったということは疑う余地が無い。意思に反してということを詐欺的な募集に応じてというふうに定義すれば。
このシステムには真の自発的な性質などほとんど無かったように思われる。


このように読んでくれば、この報告書の言わんとするところを比較的忠実に要約しているのは赤旗と朝鮮日報の方だと誰もが考えるのではないでしょうか。産経の古森記者の記事は正確さを欠いていると私には思われます。もっとも、彼も本文では報告書の言う「軍の役割」についても触れてはいるんですが。

朝鮮日報のほうも、韓国人が関心を持つであろう韓国政府の対応について一言も触れていない点でこれはこれで問題があると思います、そのことはいずれまた。

それよりも何よりも私が問題があると思うのは、この報告書自体です。

この議会調査局報告書は、「慰安婦システム」に日本軍が直接関与していたことの証拠として、アメリカ戦争情報局が戦時中の1944年に出した報告にある証言を引用しています。

こちらで読めます。
Report No. 49: Japanese POW Interrogation on Prostitution.(英語)
米軍公文書での慰安婦UNITED STATES OFFICE OF WAR INFORMATION APO689 (英語と日本語)

下院決議案が日本政府に謝罪を求める理由とされているのは、「日本帝国軍隊が慰安婦として性的奴隷を若い女性に強制したこと」(赤旗紙の訳による)です。そして「強制」があったことを証明する重要な根拠の一つとして挙げられているのが前記の戦争情報局報告書であるわけです。

ところが、この戦争情報局報告の前文には、「『慰安婦』とは、売春婦にすぎない。もしくは『野営追随プロ』、軍人の利益の為日本陸軍に付属する。」と書かれているんです。ここには他にも、彼女たちが比較的贅沢に生活していたこと、町に出て買い物をする自由があったこと、相当額の収入を得ていたこと、客を拒否する権利があったこと、債務を返済し終わって朝鮮に帰国した者もいたことなどが記されています。

総じてこの戦争情報局報告から受ける印象は「性的奴隷」などという言葉からは程遠いものです。日本軍に対する非難めいた響きはほとんどありません。議会調査局報告はそれらを一切無視し、「軍の関与の有無」と「徴募の方法」の2点に絞って問題設定をし、日本非難の根拠にしているのです。

戦争情報局報告からは確かに軍の関与が読み取れますし、徴募の際に虚偽の説明がなされたことも記されています。それらは今日の基準に照らして言えばもちろんあってはならないことですし、犯罪行為でありましょう。しかし、そのようなことは公娼制度が存在した日本国内でもあったでしょうし、当時の世界を見渡してみても珍しいことではなかったのではないでしょうか。

「中華民国の軍中楽園は、蒋介石が当時米軍顧問団の建議を受け入れ、軍人の孤独感を癒し、戦力および社会治安に対する影響を避けるために設けられた制度だ。 」

台湾の慰安婦問題 で引用した文章です。ここかわかるのは、アメリカ軍は第二次大戦後でさえ軍が慰安所の運営にかかわることを罪悪視していなかったことです。蒋介石に軍中楽園の設置を建議したときに彼らの念頭にあったのは日本軍の慰安所だったのではないでしょうか。

アメリカ人は、五六十年前には大して問題にもせず、自らも蒋介石に建議したことを、今になって日本政府を断罪する材料にしようというのです。決議案の異常さがわかろうというものです。同じ基準を適用するなら、アメリカ政府と中華民国政府をも非難の対象にすべきでしょう。

議会調査局報告はまた日本軍がオランダ女性に強制的に売春させたと述べていますが、これは軍中枢からの指示ではなく、現地指揮官の独断の行為であり、責任者はすでに処罰されています。

中国やフィリピンで強姦が多発したことも挙げていますが、それはこの報告書が言うところの「日本軍が組織的に関与した慰安婦システム」の埒外にあることです。数十年前の軍事行動において兵士の強姦が多発したことをもって現在の政府が謝罪しなければならないのなら、アメリカ政府は日本人に謝罪しなければなりません。日本を占領した米軍の兵士による強姦事件が多数発生したことは周知の事実ですから。

「慰安婦システム」の実態を明らかにすることを目的とした報告書において、それとは無関係の強姦事件まであげつらうのは、読者の日本に対する印象を悪くしようという底意から出たものでしょう。たちの悪い印象操作です。


昨日のテレビ朝日「テレビタックル」で民主党議員がこの報告書のコピーを振りかざして何か言っていました。

一部にはこの報告書が日本の立場に理解を示しているとして評価する向きがあるようですが、とんでもないことだと思います。


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テーマ:慰安婦問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/04/24(火) 14:35:02|
  2. アメリカ
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